8月27日に定期演奏会を行う「町田ハーモニカフレンズ」の会長を務める 大八木 正江さん 高ヶ坂在住 64歳
全てを「肥やし」に奏でる
○…10年前にわずか9人で立ち上げ、今では40人が在籍する「町田ハーモニカフレンズ」。その発起人であり会長を務める。「今は公演日まで曲を仕上げるのに必死」と話すが「初めて聞いたらびっくりすると思う。ハーモニカのすごさを見てもらいたい」とハーモニカの魅力を伝えるべく、チームを引っ張っている。
○…高校生のときの部活はバレーボール部。しかし近くの部室から響く音色に惹かれ、すぐにハーモニカバンド部へ転部。さまざまな楽器とハーモニカで構成されるバンドの中で「ハーモニカで合奏がしたい」と思い続け、「町田ハーモニカフレンズ」の発足でその夢を叶えた。小学生の頃は母の勧めでバイオリンを習っていたが「好きじゃなかった。父から”やめていい”と言われたとき本当に嬉しかった」と笑う。しかし「そこで音楽の基礎を作ってもらった」。以来音楽への興味は尽きずに、ギター、ウクレレ、篠笛などたくさんの楽器に触れてきた。中でも長く続けているのがハーモニカ。「やっぱり好きだから」と継続の秘訣を話す。
○…生まれは満州。3歳の時に父の出身地である東京へ家族で引き上げてきた。国鉄職員の父とホテルの電話交換手の母の元、3人の弟の面倒をすべて見ていた。母は仕事柄英語が流暢だったが、「私は英会話教室に通ってみても”ユーアーマイサンシャイン”が歌えるようになっただけ」と肩をすくめる。
○…町内会の広報担当、副会長、会長職を歴任。当時は下水道のなかった高ヶ坂地域。会長に着任するとすぐに市へ要望を提出。公道と私道が重なる複雑な状況だったが市と地権者にかけあい、何度も交渉することで下水道の埋設が実現。初の女性会長就任には苦労もあったが、酒を酌み交わして周囲と仲間になっていった。バイオリンも、町内会活動も、「全てが肥やし」。和音を作る音楽も輪を作る人とのつながりも、全ての「和」を大切にしていく。
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