江戸風情残す交流館開館 憩いと歴史・伝統の場に
小野路町の旧家屋を改修した「小野路宿里山交流館」が9月末、開館した。地域住民と来訪者の交流の場のほかに、地域に残る歴史・文化の伝承の場としても活用される。
江戸時代、大山街道の宿場町だった小野路宿は、大山阿夫利神社に参拝する「大山詣で」の要所として府中方面からの参拝客などで賑わい、当時は6軒の旅籠(はたご)があった。
今回、改修された家屋は6軒のうちの「角屋」で大正末の遺構で、間取りはほぼそのままに、木材など一部を再利用した。
母屋は関東大震災で倒壊を免れた木造2階建てで、当時の建築技法である桔木(はねぎ)構造が分かるように吹き抜けになっている。飲食や休憩ができる交流スペースのほか情報・物産販売コーナーなども設置。
ほかに展示ギャラリーとして利用できる土蔵、体験教室ができる製茶場などを再現した。
運営は地元住民ら組織する「NPO法人小野路街づくりの会」(山崎凱史会長)が行い、交流スペースで地元の食材を使った「小野路地粉うどん」や酒まんじゅう、コロッケなどを販売する。また地元の新鮮野菜や果物なども販売する。
今後は多くの人が交流できる場として野菜の収穫体験や茶摘み体験なども行っていく予定。また平安時代から歴史がある小野路地域の文化や伝統を伝える場としても活用する。
「中庭に四季が感じられるように植栽し、秋にはイロハモミジが綺麗な色をみせてくれますよ」と同会。
土地と建物は町田市が所有し、市が約3億4千万円をかけ改修した。
詳しくは同館【電話】042・860・4835へ。
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