町田市民文学館で市民研究員として活動する市民グループ「五十嵐浜藻・梅夫研究会」がこのほど、江戸時代の俳書『草神楽』を翻刻し、同館より刊行された。近世俳諧史研究の上でも大変貴重な資料が誰でも気軽に読めるようになり、町田ゆかりの隠れた文学遺産となっている。
『草神楽』は江戸後期、現町田市南大谷の名主で小林一茶などとの交友が知られる俳人「五十嵐梅夫」によりまとめられたもの。小林一茶全集内には一茶と梅夫、娘で同じく俳人の浜藻3人が巻いた連句が登場することで知られる。草神楽には平安時代の貴族による連歌を母体として生まれたた「連句(俳諧)※脚注」が109巻収められている。梅夫、浜藻が江戸から長崎まで行脚し、地方の詩人たちと詠った詩から当時のことを伺うことができるということでも大変貴重なもの。
町田市民文学館の守谷信二さんは「忘れられているが俳句の原点であり、日本独特の文芸。人間関係が希薄になっている現代だからこそ、相手を想いながら付けていく連句を知ってほしい」と呼びかけている。
『草神楽』は町田市民文学館ことばらんどまたは市庁舎1階・市政情報課にて1000円で販売。また、ことばらんどでは毎月1回「町田連句を楽しむ会」による連句実作も行われている。詳しくは町田市民文学館ことばらんど【電話】042・739・3420へ。
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