高齢者施設などでボランティアでピアノ演奏をする 山川 瑠璃子さん 鶴川在住 22歳
音楽の楽しさ共有
○…「今までのコンサートは、聴きたい人が来てくれる場所だったけど、これからは聴いてもらえるようにこっちから伺うので、まったく違う環境です」と話す。今年から高齢者施設などでピアノコンサートのボランティア活動を開始。自分が弾きたい曲ではなく、聴いてくれる人が楽しんでくれる空間を演出し、心の奥底に届くようなコンサートを目指す。「弾いたことのないジャンルの曲が多いので、毎回勉強です」
○…4歳のときに親の奨めでピアノとバレエを始める。バレエは小学4年生のときに辞めたが、弾くことが好きで中学校進学時から「ピアノは一生弾いていこう」と進路を決めた。小さい頃は人見知りで、幼稚園では1年間、園内でしゃべらなかったという。「覚えていなかったけど、親に聞いて、びっくりしました。今では友だちと普通に話せますよ」と笑う。
○…ピアノに向かうのは毎日3〜4時間以上。学校が無い時は6時間も弾き続ける。「楽譜を通して、昔の作曲家たちの『なぞかけ』を解いているのです。『なぜ、ここで強弱を指示するの』『どうして、こんな音符が並ぶんだろう』って、作曲家たちと会話をしているんです」。ピアノを弾いていると一人の世界に入りがちだが、「聴いてくれている人たちと音楽を楽しむことを共有したい」と心掛けてきた。
○…「知らない曲ばかりで」と困り顔。童謡や大正・昭和の曲など、今まで聴いたことのない曲に悪戦苦闘している。楽譜が無い場合もあるので、耳で聴いて楽譜に起こし、自分用の曲に仕上げていく。「先生は、おばあちゃんなんです」と笑う。祖母に当時のことを聞きながら、「こういう曲がいいよ」と教えてもらっている。「みなさんが当時、どんな状況でこの曲を聴いていたのかを知って、その思いをピアノで表現できたら」。来春卒業。卒業後は、自宅でピアノの先生をしながら、色々な場所で演奏活動も続ける。
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