町田市農業祭農産物品評会で出品したブロッコリーが最優秀賞を受賞した 鎌田 勝さん 図師町在住 47歳
「おいしい」が生まれるまで
○…「今年は台風も少なかったし豊作。条件が揃った」。これまでに表彰を受けた白菜と、カブ(3度)に、新たに加わったのが「ブロッコリー」。生産者の間では人気の出てきている農作物。出品者も多い中で、その形状の美しさが評価された。「ブロッコリーは一日ごとに大きさが変わって難しい。自信はあったけどその日の状態も良かったんだよね。ラッキーな所もあった」と謙虚に話す。
○…朝は6時。毎日畑に立ち農作物と向き合う。種を蒔くタイミングや小さな天候の変化には頭で考えるのでなく、肌と経験で感じ対応する。「自然相手の商売だから。大変だよ」。休みもほとんど取れない中で消防団は20年以上、地域活動にも積極的に顔を出す。毎年、地域の小学生の農業勉強も受け入れている。毎年挙がる「何故農家を」の問には『そこに畑があるからだよ』と答える。「農家のありのままの姿を見てもらえれば」―多くを語るのでなく、背中で見せるタイプだ。
○…「農家でやっていく」と覚悟を一層固めたのは父を亡くした29歳の頃。手伝いの中である程度の知識はあったが、最初は悪戦苦闘した点もあったという。なにより力になったのが周囲の農家仲間、農協職員らからの情報だった。セミナー等にも参加したが「偉い先生の話より一番は実際に現場で汗を流した人の経験談や失敗談。勉強になった」
○…現在は2男1女の父。「男の子は野球に夢中。女の子もあまり相手にしてくれなくて寂しいかな」と優しい父の顔を見せる。一方の仕事では農家の情報共有組織「青壮年部会」で部会長を過去に務めるなど周囲に頼られる存在に。「若い世代には、仲間からの情報の大切さは教えているよ。飲み会にもこいってね」と冗談を交えて笑う。「やっぱり繋がり。お客さん、仲間」と農業の魅力をシンプルに答え、「もっといい野菜を作りたい。ブロッコリーは専門農家にも負けない様なモノを」と想いを話した。
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