町田市はこのほど、増加傾向にある市内の空家への対策を推進するために「町田市空家ゼロ計画」を策定した。行政だけでなく、市内の各種専門団体と協力する内容で、専門知識を生かしながら対処していく。
発生させない
町田市が策定した空家ゼロ計画は、周辺に深刻な影響を及ぼす空家を発生させないよう、計画的に「空家の発生予防」「所有者などによる適切な管理」「事業者による不動産流通の促進」および「公共公益的な利活用」を促すことを目的にしている。
未活用が対象
町田市がいう空家とは、一戸建ての空家のうち、別荘などの二次的住宅や賃貸用の住宅、売却用の住宅を除いた未活用の空家を指す。
空家をゼロにするために町田市は、空家を発生させないように所有者への周知啓発を行い、また適切な管理および活用するための情報の共有などを図っていく。そのため今回は不動産など専門団体と連携するために協定書を締結した。空家をめぐる相続などの相談などのために弁護士や、登記・相続税などのために司法書士・税理士など多岐にわたる専門団体と連携することで、空家の所有者を孤立させず、空家の発生を未然に防ぐための活動ができるようになる。
2130戸確認
町田市内には9万7000以上の一戸建て住宅があり、そのすべてを外観目視にて実態調査が行われている。また実態調査後には所有者にアンケート調査も行い、情報提供のほかに空家を活用するために不動産業者や弁護士なども紹介していく。
250戸減目標
町田市内には現在、未活用空家が2130戸確認できているという。このうち約700戸は破損も確認されている。この700戸を町田市は1年間に50戸ずつ改善していき、2020年には450戸まで減らす計画を立てている。
また町田市は空家の公共公益的利活用も視野に入れていて、地域の町内会・自治会館の転用などにも活用したいとしている。
市は空家の対策、情報、活用アイデアなどを市民から募集したいとし、現在体制を整えている。
締結したのは町田弁護士クラブ、東京司法書士会町田支部、東京税理士会町田支部、東京土地家屋調査士会町田支部、一般社団法人東京都建築士事務所協会町田支部、公益社団法人町田市シルバー人材センター、特定非営利活動法人顧問建築家機構の7団体と、今年3月に協定を締結した公益社団法人東京都宅地建物取引業協会町田支部、公益社団法人全日本不動産協会東京都本部町田支部の不動産関連の2団体。
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