小学校に入学したばかりの1年生が、授業中に座っていられない、先生の話を聞けないなど学校生活に馴染めない状態が続く「小1プロブレム」。これは入学直後に、「遊びの中の学び」から「教科学習」へ変わったり、生活リズムが変わることなどが原因となって引き起こされるといわれており、幼稚園・保育園・小学校の「学び」と「生活」の円滑な接続を意識した連携の充実が求められている。町田市ではこの「小1プロブレム」を解消し、子どもの生きる力を高めることを目的に、幼保小連携推進事業をスタートした。
2018年度から町田市内の幼稚園、保育園および小学校で実施される同事業。事業カリキュラムを作成するにあたり、市内5つの地域でモデル的に幼稚園、保育園、小学校を選び「連携地域協議会」を設置。職員の研修会や地域ごとに今後の取組方針を協議したりしてきた。
5歳児10月からの「アプローチカリキュラム」では、椅子に座って個人課題に取り組む時間の確保や生き物の飼育当番など、幼児期に育みたい資質や能力の養成に視点を置く。小学1年1学期の「スタートカリキュラム」では、集中させるために15分×3の学習展開や、学校探検・音楽発表会などの活動性のある学習活動を行い、幼児期から小学校教育への円滑な接続に視点を置く。
さらに児童交流として、「園児と小学生が同じ歌を歌う」など、連携地区内の子どもが共通して取り組むことのできる活動や「小学生が園児に学習成果を発表する」など幼稚園・保育園と小学校が連携して行う取り組みを通じて、子どもに身に付けさせたい「45分間の授業に集中して取り組む力」や「多様な友だちと関わりながら学習活動や当番活動を行う力」を養っていくという狙いを持つ。市は今後、このような幼児・児童の交流とともに職員の交流を行い、「顔の見える」相互の連携強化に取り組んでいく。
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