マンションの建設ラッシュなどにより生徒・児童人口が増加している小山・小山ヶ丘地区。小山小、小山ヶ丘小、小山中央小のマンモス小学校と、そこから生徒を受け入れる小山中学校の登下校時の通行マナーが問題になっていることを受け、各小中学校とPTA、町内会、企業、教育委員会、南大沢警察署などが通行マナー向上運動を推進する取り組みを行っている。
コストコやカインズホームなどの大型店やまちだテクノパークなどの企業が立ち並ぶ「多摩境通り」では、京王相模原線「多摩境駅」と小山小学校以外の各学校が並列しているため、歩道を登校する生徒・児童と通勤などで駅や近隣の企業に向かう人の流れが入り乱れ、歩行者同士や、歩行者と自転車が衝突するなどたびたび問題になっていた。
小山中学校では特に部活動の朝練がなくなるテスト期間やイベント日に生徒の登校時間が重なるため、子どもたちが5、6人の集団で横並びなって歩いていて邪魔だと指摘をされたり、また町田街道から小山中学校までの歩道のない道は、車の抜け道になっていて、そこでも「危なく轢きそうになった」、「クラクションを鳴らすと避けててくれる子もいれば、悪態をつく子もいて不愉快な思いをした」などの苦情が寄せられていた。
そこで同中学校では南大沢警察署長をはじめ、小山地区に関わりのある人々とともに意見交換会を開催。「安全に通行するにはどうすればよいか」の視点で意見交換をするなかで、マナー向上委員会を立ち上げた。子どもたちが安心して登下校できるよう、歩行者、自転車、自動車の運転手に向け、マナー向上を呼び掛けるプレートを作成。駅周辺の歩道や自転車置き場などに掲示し、呼び掛けることにした。プレートはスクールカラーの青をベースに「さわやか あいさつ ゆずり合い 人も 車も 自転車も」と書かれたもの。2学期の期末テスト初日となった16日には、藤塚康子副校長とPTAの係の人たちが、街頭に立ち、登校する生徒らにプレートを掲げて、あいさつしながらマナー向上を呼び掛けた。
生活指導主任の落合宏治先生は「全校朝礼や集会でこれまでにも指導をしてきたが、工夫が必要だと考えている。大人レベルでは意識改革ができても、子ども目線ではダイレクトに『避けなさい』『迷惑かけてはいけません』と注意をしてもその時限り。PTAを巻き込み、地域が一体となり、大人が、子どもたちに背中を見せて本来の姿を見せる必要があると考えました」と話す。直接の交通指導とともに、『あいさつ』を自主的にできるように働きかける。「通学路では、企業の警備員さんや保護者、お店の人、掃除をしてくれている地域の人など色々な大人に会います。あいさつすることでトゲトゲしなくなり、自然にゆずり合う、気遣うということができるようになる。小山・小山ヶ丘地域全体に長い目で見ていい効果が生まれるはず。交通マナーも防犯にも強い『あいさつができる』良い地域を、これから大人になる子どもたちが作っていく仕組みにしたい」と話した。
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