町田版 掲載号:2018年1月1日号
  • LINE
  • はてぶ

『伝える』とは何だろう 簡単に『伝わる』怖さ 映画監督 清原 惟

文化

 多くの才能ある映画監督を輩出してきた「ぴあフィルムフェスティバルアワード2017」でグランプリを受賞した。大学時代を含め3度目の入選でトップを掴んだ。

 大学卒業後、東京藝術大学大学院映像研究科に進み、さらに映画を本格的に学んだ。「こういう映画を撮りたい」という映画作りへのスタートはこれまでと変わらないが、これまで以上に多くの人と映画作りができる環境になった。「多くの人と関わることによって、最初考えていたテーマや発想が化学反応を起こし、自分でも考えなかったものに変わっていきました」。大学院ではカメラ、脚本、編集、美術、監督などそれぞれが専門に学んでいく。技術を持った人が集まれば、『伝えられる』幅は広がる。できることは増えるし、アイデアも広がる。

 「映画は画面に映っているものだけでしか伝えられない」。どんな美術にするか、どんな照明にするか、どんな役者さんに出てもらうか、映っている全部、画面に映っているものだけで、観ている人にメッセージを伝える。語られていない部分は、語られた言葉、映った映像から想像を膨らましてもらう。

 「全部を見せちゃうことは想像力を奪ってしまうことなんです」。分かりやすく映画を作ることで『伝わる』わけではない。「『暑い』って役者さんが言ったら、観ている人はみんな、『暑いんだな』って分かるじゃないですか」。それではダメなんだという。「どういう暑さなのか、なぜ暑いのかを想像してもらう。全部見せてしまえば、観ている人たちは腑に落ちてスッキリするだろうけど、『何も伝わっていない』のかもしれない。だから『伝える』ために余白のある映画を作っていきたい。想像できる場面を増やしたい」

 「観ている人を分かった気にさせることは簡単なのかもしれないですね」。情報を相手に1から10まで与え、受け取ったからといって『伝わった』ことにはならない。情報を単純化すればするほど受け取りやすくなるが、シンプルな情報だけを知ることになる。情報の奥にある意味を知ることなく理解したと感じてしまう。「簡単に『伝わる』ということは怖いことですね」。作り手も簡単に作れてしまい、観ている人も簡単に分かった気になってしまう。「そんな映画は作っていても楽しくない。観てくれる人たちの想像力を引き出せるような映画を作っていきたい」

 1月13日(土)より、ユーロスペース(渋谷)で受賞作「わたしたちの家」がレイトショーで公開される。
 

町田版のローカルニュース最新6件

セルフ撮影を楽しむ

日本初“小さな家族”専用

セルフ撮影を楽しむ

10月11日号

プロが撮影技術を競う営業写真コンテストに入賞!

20年の歴史、一旦休憩

バックアップ約束

FC町田ゼルビア

バックアップ約束

10月11日号

みんなでハロウィン

隠れ脱水とは?

隠れ脱水とは?

10月11日号

人形衣装のオートクチュール展

大切なお人形さんのために、大切に衣装を作りました。一部販売します。

http://wearme.exblog.jp/

<PR>

町田版の関連リンク

あっとほーむデスク

町田版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

小泉純一郎氏が講演

元内閣総理大臣

小泉純一郎氏が講演

町田法人会主催

11月12日

町田版のイベント一覧へ

最近よく読まれている記事

バックナンバー最新号:2018年10月11日号

お問い合わせ

外部リンク