会話は慎み、撮影は厳禁――そうしたイメージのある美術館で新たな試みが始まっている。町田市立国際版画美術館では会話が楽しめる日や撮影スポットを設けて、展覧会の気軽な利用を呼び掛けている。
同館は約10年前から「トーク・フリー・デー」を設定し、水曜と土曜は展示室内で自由に会話を楽しむことができる。家族や友人と作品について語ることができ、小さな子ども連れも歓迎している。また、展覧会によっては撮影可能コーナーを設け、来館者は自由に写真を撮ることが可能だ。
「写真はSNSなどで拡散されることで多くの方に知ってもらえる効果もあります」と学芸員の村瀬可奈さんは話す。来館者からも楽しめたという声が多くあるという。一方、設定日以外は会話できないのか、シャッター音が気になるという意見があるのも事実だ。「試行錯誤しながら、より気軽に来館してもらえる方法を考えていきたい」
開館30周年記念展
6月17日(日)まで「浮世絵モダーン 深水の美人!巴水の風景!そして…」展を開催中。浮世絵版画の超克を目指して大正初期に登場した「新版画」を中心とする、創作性の高い伝統木版。それらを「浮世絵モダーン」と名付けてその魅力に迫る。世界的にも評価の高い画家たちの作品が一同に会し、出展総数は約300点。この展覧会では会場内に7カ所の撮影可能コーナーを設けている。観覧料は一般800円など。問合せは町田市イベントダイヤル【電話】042・724・5656へ。
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