JA町田市青壮年部会は6月に行われた「2018年度東京都農林水産業技術大会」において「猛暑時期におけるキャベツの栽培確立について」をテーマに発表し、同大会の最優秀賞を受賞した。7月30日には、同部会メンバーが石阪丈一町田市長を表敬訪問し、受賞報告を行った。
JA町田市における出荷者の平均年齢は68歳。中でも76歳以上が119人中38人(約32%)と一番多く、60歳以上が約70%を占めており、新規就農者はほとんどいない現状では、先細りが目に見えている。そんな高齢化の状況に歯止めをかけようと、後継者でもある現在38人の青壮年部会は、キラリまちだ祭などイベントへの参加や食育活動など、町田の農業をPRするための様々な活動を行っている。
その活動の一環として青壮年部会では、春と秋の端境期の出荷品目の品薄状態に少しでも歯止めをかけるため、研究事業としての対策及び検討を行ってきた。このほど、その研究の成果として、猛暑時期におけるキャベツの栽培方法が確立された。
大会でプレゼンをした広瀬昌則副部会長は「暑さに弱いキャベツを、いかにして猛暑時期に栽培するかという課題に向き合いました」と説明する。同部会ではこれまでにも端境期対策を行ってきた。「秋どり枝豆」や「春大根」「8月どりキュウリ」、そして今回の「9月どりキャベツ」だ。7月定植の猛暑期のキャベツの栽培は困難が予想される。しかし、秋の端境期に出荷できれば、顧客満足度の向上や、学校給食による地産地消への貢献につながると考えた。さらに、新たな栽培技術を習得することによる、部会員の営農意欲の向上も見込んだという。
寒冷紗の使用や水やりなど数々の工夫を凝らし、食味にこだわって作られたキャベツは、町田産農産物のブランド「まち☆ベジ」登録店と協力して新メニューが開発、提供され、「甘味があり、やわらかく、非常に美味しい」という評価を得た。
今回の研究結果は冊子にまとめ、町田市の生産者に端境期対策として情報提供していくという。
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