ラグビー南アフリカ代表前監督で、キヤノンイーグルスのヘッドコーチに就任した アリスター・クッツェーさん 町田市在住 55歳
チームに新たな価値加え
○…ラグビー南アフリカ代表「スプリングボックス」を率いた2年間。その役目を終えた今年3月、日本のトップリーグ・キヤノンイーグルスから熱烈なオファーを受け、再来日。ヘッドコーチに就任した。日本で仕事をすることに迷いはなかった。母国の代表監督に就任するためにシーズン途中で去るまでは、神戸製鋼のチームで指揮を執っていた。勝手知ったる第二の故郷だ。
○…南アフリカ共和国出身。父親がラグビー選手で、幼い頃からスポーツをする環境が出来上がっていた。父の試合の隣で、友だちと小さなラグビーを楽しんでいた。ラグビー強豪校に進むのも必然だった。「若い頃から才能を認められてきたんだ」とニヤリ。
○…日本のことは学校の地理の授業で習ったことくらいで「いくつかの島で成り立っている、とかは知っていたけど。神戸製鋼に来るまでは全然知らなかった」と振り返る。先進国である日本での暮らしや文化に触れ、人々と交流することで、自身の視野が広がった。母国に残してきたラグビー好きの妻。二人の娘、それと二人の孫。「家族みんな、日本をリスペクトしているよ」。オフの日は都内観光や神社巡りをしたり、「日本をできる限り満喫したい」と笑顔を見せる。「せっかく日本にいるのだからラグビーだけでなく、ね」。
○…「困難がある時は、いろんなことが学べる機会」。昨シーズン振るわなかったチームの立て直しに全力を費やす。遠い先の目標も、目の前の課題も見据え、戦術・技術・体力面も向上させる。その中で大事にしているのはプロセス。今までやって来たこと、現段階での能力を判断し、一つひとつ課題をクリアしながら、開幕に臨む。自信満々に言う「ダイジョウブデス」は好きな日本語だ。
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