東京都と町田市が21日、合同で帰宅困難者対策訓練をJRと小田急の町田駅周辺で実施した。この訓練は、多摩直下地震で、外国人観光客を含む帰宅困難者が発生したという想定をもとに行われた。
訓練には市民や警察、消防、携帯電話会社などの関係者、外国人65人を含む約500人が参加。地震発生で電車が止まり、家に帰れない人が、官民が開設する一時滞在施設への誘導などを体験した。ベストウェスタンレンブラントホテル、町田市民ホール、ホテルラポール千寿閣、健康福祉会館などが一時滞在施設として選ばれ、参加者はそれぞれ駅から移動した。
東京都は2014年度から都内主要ターミナル駅で地元自治体との共催で同様の訓練を行ってきたが、多摩地域ではこれが初めてとなる。東京都防災管理課の宮澤夏樹課長は「さまざまな人に実際の動きを体験してほしい。駅前はこれだけ人通りが多い場所なので、まずは一時滞在施設の場所を知ることが大事。その次に落ち着いて、すみやかに、パニックに陥らず、助け合って行動するのが理想です」と実際に地震が起きた時のことについて話した。
小田急町田駅では新宿駅から箱根湯本駅に向かう特急ロマンスカーが地震で止まったという想定だった。駅員が、あらかじめ設定しておいた言葉を多言語で拡声する翻訳拡声器「メガホンヤク」を用いて外国人乗客ら16人を誘導。「この場所は安全です」「付いてきてください」などと呼びかけながら町田市民ホールへ向かった。
一時滞在施設では、電話会社の災害用伝言板や「東京都防災アプリ」を用いた安否確認の方法の説明などが行われた。参加者は「パニックにならないようにしたい」「備えられるものは備えたい」と感想を述べた。
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