町田薬師池公園四季彩の杜西園内の植栽を手掛けた 柏木 武夫さん 大蔵町在住 74歳
自然は自然が作るもの
○…町田市の新たな観光名所として、4月17日に開園した町田薬師池公園四季彩の杜西園内の植栽を全て手掛けた(有)柏木園の取締役会長。山林エリアで1万2千本の木の苗を植え、地被植物を半年かけて育て園内に敷いた。「地元のもので作れるものは作って、使って地域の生産者にも声を掛けたり」と多くの人の協力なくして、この公園の風景は生み出せなかったと話す。
○…「植物が好き」。何度もこの言葉を発するが、大学卒業後の就職先は車の部品を設計する会社。「無味乾燥、面白くなかった」と苦笑。会社を2年で退職し、大蔵町で営んでいた家業の山林に植える苗木の生産を手伝う。しかし卒業記念樹のカタログ販売に取り組んだことが転機となり、造園の世界へ。町田市内で宅地造成が盛んになるとお手製のカタログを手に庭づくりの提案営業に奔走。不器用・努力・真面目と自身を評価する。
○…二世帯住宅で一緒に住む孫たちの話では目を細める。なかでも高校生の孫から教わることが多いと話す。「自分が高校生だった時分と比較したり。本当は年上の自分の方が孫に教えることが多いはずなのに、孫の方がよく物事を知っている」と微笑み、孫とのコミュケーションは元気の源になっているようだ。また最近、二世帯の息子の家で飼い始めた犬も可愛いと目じりを下げた。
○…今回の仕事では妻から教わった聖書の一節「人が自然に従うに比例して自然は人に従う」という言葉を痛感。図面通りの完璧な姿は自然を作る思い上がりにほかならず、自然は自然に作ってもらえばいいのだと気づかされた。「高さの異なる苗木を使って山林エリアに立体感を生み出してみた。3年ぐらい経つとその風景が見えてくると思う」と瞳を輝かせた。
|
|
|
|
|
|