神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
八王子版 公開:2015年6月25日 エリアトップへ

本紙創刊記念企画 石森市長に聞く 八王子の魅力、課題、展望

政治

公開:2015年6月25日

  • LINE
  • hatena
インタビューに応じる石森市長
インタビューに応じる石森市長

 タウンニュース八王子版(9万7000部発行)の創刊にあたり、本紙は石森孝志(たかゆき)・八王子市長との対談を企画。八王子市の魅力、課題、展望などを聞いた(聞き手/八王子版編集長・齊藤明)*6月4日取材

ものづくり盛ん産業に強み

――5月、6月に行った市民との対話集会「市長と語る」はいかがでしたか?

 「毎年この時期に市民と直接対話できる機会を設けています。今回は高尾、加住・滝山、北野周辺など開催地域周辺の『地域づくり』をテーマに開催し、『高尾山の自然や八王子城跡・滝山城跡の歴史資源を活かした地域づくり』などの提言をいただきました。

 市民の皆さんにこのような直接対話の場に参加していただき、八王子への関心を持ってもらうことが市民との協働のまちづくりの第一歩になると思っています」

――八王子の魅力、セールスポイントは何だとお考えですか?

 「豊かな自然と長い歴史、伝統文化――これらが八王子の最大の魅力です。元々織物で栄えた町として、今でもものづくりが盛ん。事業所の数は約1万8000と都内でずば抜けています。そういった面では産業も大きなセールスポイントになります。逆に足りない点としては、人口減少が気になります。特に西の方は調整区域もあるので過疎化という事態になっている所もある。条例や地区計画によって、調整区域でも外から人が移り住んでくれるような施策を考えて進めています。

 八王子市内には21の大学等が立地し10万人の学生が学んでいます。市が支援する大学コンソーシアム八王子に今年度から新たに桜美林大学(町田市)と多摩大学(多摩市)が加わることになりました。全国有数の学園都市として、今後とも大学と学生の活動を支援していきます」

駅周辺3点を整備

――八王子駅周辺の街づくりや商業振興について、これからの展開をお聞かせください。

 「街の勢いを判断する一番大きな材料が駅周辺。私が市長に就任した平成24年、デパートの最後の砦だった「そごう」が撤退。それから今日まで集中的な整備を施してきました。これからは【1】八王子駅北口マルベリーブリッジを八王子スクエアビルの先から、西放射線通り方向にも伸ばします。また、【2】京王八王子駅とJR八王子駅との間に、東京都と産業交流拠点、合同庁舎、保健所の合築施設の整備を進めます。そして【3】南口、子安町にある医療刑務所が昭島市に移転した後に残る広大な土地の利用。これらの整備をしっかり進めていきます。八王子駅周辺整備基金を設けて24億円を積み立てています」

――八王子は「市民活動が活発」と言われます。

 「市域が広く、歴史のある街なので、町会、自治会の数が都内でもっとも多い。加入率は6割台をキープしています。それが地域力の高さに結びついていると思います。また、NPO法人の数は約280。八王子は豊かな自然と歴史があるので、市民が取り組みやすい題材がたくさんあります。幅広い知識や経験をもつ人も多く、様々な視点を持って、地域で活動する人もかなりいます。そのようなことが、市民活動が活発と言われる点だと思います」

――2015年5月末時点での八王子の高齢化率は24・57%。これからの課題は何でしょう?

 「国も『地方創生』という名のもとに色々と試みていますが、八王子も地方のひとつと思っています。できるだけ施策展開で人口をキープしないといけません。

 地域経済の活性化には産業振興が必要不可欠です。八王子は企業誘致にも力を入れています。条例で固定資産税、都市計画税、事業所税を奨励金として3年間キャッシュバックする仕組みがあります。すでに80件以上の活用があり、これが雇用促進や税収増にも結び付いています」

――常に首都直下型地震の発生に備えて準備していく必要もあります。

 「災害対策はいつも頭の中にあります。八王子の場合は土砂災害も心配しています。平成29年度にすべての指定が終わり、3600カ所ほどが指定されると思います。ハード面の整備には莫大な予算と長い年月がかかります。市民の皆様には予めお住まい周辺の危険箇所を知っておいてもらいたい。いざとなったときは、『初動』が減災につながる一番のポイント。防災意識の高揚と地域防災力の強化に向けた取り組みをしていきます」

100周年「関心高い」

――翌々年の2017年度に行われる100周年記念事業についてお聞きします。

 「次の100年にむけて、市民が八王子の将来を想像できるような事業にしていきたいです。事業に先駆けてロゴマークやキャッチフレーズを募集しましたが、ロゴは361点、キャッチフレーズは1752点が全国から寄せられ関心の高さを実感しています。中心的事業は全国都市緑化フェアです。できるだけ多くの人に関わっていただき、八王子をどんどん発展させていくようなものにしたいです」

――中核市として今後、どのようなまちづくりを展開していきますか?

 「都から1261の事務権限が移譲されました。市民からは『非常に事務的に早くなった』という意見もいただいています。これらの権限を、これからどう発展させるのかが我々の手腕。八王子と多摩地域の発展に結びつけていきたいです」

八王子版のトップニュース最新6

「八学」が準優勝

⾼校男子バスケ大会

「八学」が準優勝

全国16校がしのぎ削る

4月18日

「ごみ少ない街」で連覇

八王子市

「ごみ少ない街」で連覇

リサイクル率は2位継続

4月18日

ハチオウジゾウ 故郷へ

ハチオウジゾウ 故郷へ

化石 発見者が市に寄贈

4月11日

スノボ全日本で優勝

難波空良さん

スノボ全日本で優勝

手術乗り越え 来季プロに 

4月11日

文化庁 100年フードに

八王子のふるさと料理

文化庁 100年フードに

地域で継承する食に認定

4月4日

「座談会」で悩み共有

市内子育て支援団体

「座談会」で悩み共有

活動認められ文科省表彰

4月4日

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 12月14日0:00更新

  • 11月23日0:00更新

八王子版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

八王子版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月23日号

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook