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八王子市 滝山を「第二の高尾山」に 観光地として開発進める

社会

掲載号:2016年4月7日号

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「滝山城跡桜まつり」で登場した甲冑ガイド
「滝山城跡桜まつり」で登場した甲冑ガイド

 八王子市が滝山地区を高尾山に続く市内観光スポットに育てるための取り組みを進めている。新たな観光名所をつくることで、市の魅力を高め、その波及効果を市内全域に広げていきたい考えだ。

 2007年に観光地を星の数で評価する「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で三つ星を獲得したこともあり、年間約300万人が訪れるとも言われるほどの観光スポットに育った高尾山。一方で、市全域が観光地としての魅力を高めていくためには、高尾山への観光客一極集中からの脱却を図る必要があると市は判断し、「第二の高尾山」を育てようと、観光名所となる場所を模索してきた。

「人呼べるスポット」存在

 そこで市が注目したのが滝山エリア。東京都唯一の道の駅や国指定の史跡・滝山城跡など、「人を呼べる」スポットが存在するほか、圏央道延伸や新滝山街道の開通などで交通の利便性が高まっているためだ。

 13年度に、市は同地区周辺住民らと滝山観光を推進するための構想を構築。翌14年度には、その構想を基に、具体化するための計画づくりに着手した。昨年度からは、地方活性化のために自治体が行う取組みを国が補助する「地方創生事業」の先行型事業として、旧国民宿舎「滝山荘」のリニューアルや、滝山地域を案内するボランティアガイドの育成講座を開くなどの取り組みを市は行ってきた。「歴史探索や自然を楽しめる点など滝山の魅力を広くPRすれば、多くの来訪者を期待できると考えている。16年度も引き続き、地域の皆様と共に事業を進めていく」と市担当者。

 3月に、市は市内外の旅行会社のツアー企画担当者を招き、滝山の名所をまわる「モニターツアー」を敢行。各社が企画する観光ツアーに滝山エリアを盛り込んでもらおうと、市は甲冑を着たボランティアガイドに協力を仰ぐなど、「本番さながらに」滝山をPRした。参加した旅行会社担当者からは「認知度が高くない分、穴場としての魅力がある」、「甲冑ガイドは臨場感があって良かった」などの声が聞かれた。

駐車場の少なさ 課題

 「観光地」づくりで課題となるのがハード面。なかでも、モニターツアーの参加者のひとりが指摘するのが、駐車場の少なさだ。ツアーでまわった滝山、高月両城跡周辺には、複数の観光バスが止まれる駐車場が無いほか、道の駅「八王子滝山」の駐車スペースも団体客を乗せたバスを誘導するのには十分でないと話す。「高月城跡をまわる道も整備されておらず、けもの道のよう。まだ観光ツアーに取り入れる段階ではない」と感想を漏らした。

 一方で、ソフト面に可能性を示すむきもある。甲冑ガイドや、新たにアトラクションを企画し”話題性”を高めることで、「滝山を知る」きっかけづくりから着手すべきとの声だ。

 市は現在、同エリアで春季のみ行われている祭りを新たに秋冬にも開催したり、甲冑ガイドの育成を強化する考えをもっている。「滝山地域への観光誘客により、市の魅力を高めると共に、市内他エリアの活性化にもつなげていきたい」と市担当者は話している。

 都市・地域計画を研究する明星大学の西浦定継教授は「市内各地で観光地開発をするのと同時に、新たな交通機関を整備するなど、それら取り組みを繋ぐ政策も考えてもらいたい。ネットワークでつないで八王子全体として盛り上がるようになれば」と話している。

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