市の学生交流事業で8月、ドイツへ派遣される 伊阪 翠莉(みどり)さん 小比企町在住 16歳
偉人の人生 英語、踊りで伝える
○…英語、踊りでその生き様を多くの人へ伝えようと試みる。八王子出身で、ドイツ・ヴリーツェン市にて伝染病の治療に生涯を注いだ肥沼信次医師。他人のために尽くしたその人生を昨年、英語の弁論大会で発表。また所属のダンスチームでは仲間と創作ダンスにし地元のイベントなどで披露する。そのような活動の流れで交流派遣事業に応募。合格の通知を見た瞬間、涙がでたそう。「現地の市役所にある肥沼ルームを見たい。一緒に働いた人や命を救われた人の子孫からの話も聞きたい」。とてもワクワク楽しみにしている。
○…小学生の頃から八王子で暮らす。3歳の時、祖母が主宰する絵画教室の展覧会用に絵を描いた。1時間以上、パレットで色を作っていたそう。「熱中すると時間を忘れるタイプ」と母親は言う。その母親は元劇団四季の俳優でチームの代表をつとめる。一家はボランティアに熱心で、父親のギター演奏、母親の歌、そして子どもたちのピアノ・歌でファミリーバンドをくみ、高齢者施設を慰安訪問していた時期もある。
○…2歳から学ぶ英語は、今では日常会話をこなせるほどに。昨年中学校から弁論大会への出場を勧められた。そんなとき、自宅でたまたま見た弟の小学校のプリントで肥沼医師に出会った。「こんな人がいたんだ」――。思いを作文し英訳。5分間のスピーチにまとめた。「He is my polar star」。10月、「日本最高レベル」と言われる高円宮杯全日本中学校英語弁論大会でその人生を語った。
○…夢は英語の教員。「落ち込んだとき、心の拠り所になれるような先生に」「これまで色々な先生に恵まれた。恩返しをしたい」。好きな言葉は「青は藍より出でて藍より青し」。いつか「先生」より上へ行きたいと思っている。
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