10月7日に大田区で行われたボクシング「第1回ジュニア・チャンピオンリーグ全国大会」で、北野町在住の打越中3年・池上いつ己(き)さん(八王子中屋ジム)が優勝した(15歳以下・60キロ級)。2ラウンド1分14秒でのKO勝利だった。
決勝の相手は、前身の大会で3回優勝している実力派。「最初は相手のスピードに手こずった」と池上さん。作戦通りボディで動きを止めて「大振りになった」パンチをかわして右ストレート。続く左フックでダウンを奪った。続いて右フックが入った時点で審判が試合を止めて池上選手のKO勝利を宣言した。「強敵に勝てたことでメッチャ嬉しい。苦手だったサウスポーに勝ったのも初めて」と、成長も感じられた一戦だったと振り返る。
「負けが悔しくて」
ボクシングを始めたのは小学5年生のとき。昨年から試合に出るようになったがデビューから4連続で敗戦。それが闘志に火をつけた。「負けたのが悔しすぎて」と週3回だった練習を6回に増やした結果、今年に入ってから5連続で勝利。ジム会長の中屋一生さんは「夏前くらいから急速に伸びた。プロとスパーリングするようになったのもこの頃。明らかに勢いに乗っていた」と振り返る。
「プロしか考えていない」
3階級制覇で注目されるプロボクサー・井上尚弥選手が第1回大会で優勝するなど、若手の登竜門ともいえる大会だった。しかし、アマチュアを統括する日本ボクシング連盟が昨年4月、この大会に出た選手は「アマの大会に出場させない」と発表(現在は変更)。若手選手はアマかプロかの選択を迫られるような状況になった。そのため、日本プロボクシング協会がプロ志望の選手のみを対象として今大会を「第1回」として新たにスタートさせた経緯がある。
「そもそもプロしか考えていない」池上さんにとって、そんな騒動も無関係だった。プロ資格は16歳から取得できることから、高校に進学したら挑戦する考えだ。池上さんの憧れるボクサーはマイク・タイソン。「絶対にさがらないところがいい。リアルタイムで試合を見るために、もっと早く生まれたかった」。池上さんもタイソンのように接近戦が得意な「攻め」のスタイル。ヘビー級としては小柄だったタイソンのように「重い階級は迫力がある。自分も階級を上げていきたい」と話す。
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