八王子版 掲載号:2019年1月10日号
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先ごろ、小説家デビューを果たした鍼灸師 古都 こいとさん 別所在住 

責任胸に「二つの道」楽しむ

 ○…念願の小説家デビューだった。8年ほど前から本格的に作品づくりを始め、4年前に新人作家のコンテストで最終候補に残り出版社から声をかけられ具体化した。処女作は、絵本を処方することで患者の心も治そうとする医師の話。「中高生の頃、わくわくしながら小説を読んでいた私と同じ気持ちを、今の10代の子にも味わってもらいたいと考え書きました」。読みやすいようテンポの良さに気をつけたという。

 ○…物心ついてから常に傍らには本があった。読書好きの母親の影響でジャンルを問わず「雑食」し、「友だちと対話する」ように本と触れ合ってきた。「すぐ登場人物に感情移入しちゃうんです。物語の続きを考えるのも好きです」。その思いは年を重ねても変わらず「小説家になりたい」と思うのは自然の流れだった。「本は人格をつくってくれる。だからこそ、書くことは責任が伴うと考えています」

 ○…普段は、鍼灸師として堀之内の整骨院に勤める。大学院を修了後に就いた図書館員の仕事は天職と感じたが、体調を崩した時、回復へと導いてくれた鍼灸などを使う東洋医学に興味と感謝の気持ちをもち、専門学校を経て転職。昨年の4月から今の職場に。「責任がある仕事。緊張感をもって患者さんと向き合っています」。そして、利用者との世間話が楽しいんです、とも。

 ○…幅広い年代に向けて、様々なジャンルを書くことができる作家を目指す。それぞれにあった言葉を使うことが楽しみと話し、鍼灸師としての腕も上げ、二つの道を追求し成長していくことが理想だ、と。「今回描いた作品の主人公のように、身体も心も癒すことができる存在になりたいですね」。早朝は小説家。日中は鍼灸師。そんな生活を極めていくつもりだ。

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