マーケット「スーク」運営者の一人で草木染め作家として活動する 今鷹 美千代さん 高尾町在住 39歳
手作り品 毎日を豊かに
○…2人の仲間と一緒に毎月一度、高尾エリアを中心に市内で「市」を開く。同じ幼児施設に子どもを預けた、「雰囲気が近い」という3人。それぞれハンドメイドの品を扱い、自身は「草木染め」の肌着などを出品する。市販品に比べ、天然成分で染められたものは環境にも良いという。「このようなアイテムがあることを知ってもらいたい」。心地良いものを身に纏う。それだけで毎日の生活が豊かになる、と案内する。
○…長野県の出身。4人姉妹の長女で、小中高とバレーボールに打ち込んだ。高校卒業後、上京し働きながら美容師の資格を取得。「東京に憧れて就職しましたが配属先の街は自分が住んでいた所とあまり変わらず」と笑って振り返る。6年間勤めたとき、大きな決断をした。周囲の反対もある中、交際相手と2人で会社を辞め旅に出た。
○…1年の予定が5年。「アフリカとヨーロッパ以外は全て行った」。いわゆるバックパッカー。着いた先で仕事を探し、その収入で次の目的地へ向かう。仕事は農作業が多かったが、美容師の実績も役立った。「髪を切る代わりに泊めてもらったり」。帰国後、2人の男児に恵まれた。高尾については子どもたちがのびのび遊べる自然環境もさることながら、「周りの人との程よい距離感」が気に入っている。
○…草木染めは旅先のガテマラで覚えた。その作業工程が肌にあったそう。今は自宅の一室を工房として、月に50から200点ほどを染め上げる。クズやビワなど家の周辺で採れるものも用いる。「冷えとり」を売りにしており、ファンは多い。モノが溢れるこの時代。だからこそ「個性が際立った」手作り品に価値を感じて欲しいと願っている。
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