赤、黄、ピンク、色とりどりのバラは70鉢、ざっと30種類以上。アジサイやダリア、モッコク、キンモクセイ、サザンカにスイセン--。暁町に住む木下照一さん(79)と祥子さん(76)=写真=が家庭園芸に傾注する、40坪ほどの庭が舞台だ。草花や花の咲く庭木に、ブドウやデコポンといった果物も加え、四季折々の植物を丹精込めて育てている。
植木好きの祖父に、花が趣味だった母親と、園芸一家だった照一さんの家族。「本で調べながら、小さな苗から花を育てるのに夢中だった」という妻の祥子さんは、30年くらい前から室内でセントポリアなどを手がけるように。家中が鉢でいっぱいになると、庭でバラを育て始めた。「香りに癒される。手間はかかるけれど『この子にはこうしてあげたい』って世話をしてると、時間はあっという間」と心を寄せる。照一さんは「美しいものを見ると気持ちがリフレッシュできる」と笑顔をみせる。
「趣味は草取り」と2人。庭の維持管理のため除草をはじめ水やり、剪定など手入れは年中休みなし。雨に含まれる雑菌や葉などに付く害虫対策として、梅雨をはじめ年4回は大がかりな消毒作業を照一さんが担う。定年前は植木屋に依頼していた刈り込みも、今では照一さんの役割に。何でも独学で知識を重ねる。祥子さんは「ツツジもきれいに丸く刈ってくれる」と目を細める。力仕事では土づくりも大切な要素。照一さんが複数の土を混ぜ、2年に1回は庭中の土を入れ替える。
季節ごとに開花する花々は、照一さんが写真を撮って親戚や知人にスマホで送信するのが習慣だ。「愛情を込めて接すると、草花たちは応えてくれる。できるうちは精いっぱいやりたい」と2人。二人三脚はこれからも続く。
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