東京薬科大学(堀之内)は7月15日、薬物乱用防止を題材にした出前授業を市立横川中学校で実施。薬学部の教員6人と学生12人が、同校の全校生徒約190人を対象に講義とグループワークを展開した。
今回の授業ではテーマを学年ごとに変え、1年生から順に「喫煙防止」「医薬品の適正使用」「薬物乱用の防止」に設定。薬学部教員は、喫煙の習慣化による体への悪影響や家庭での正しい薬の使い方、薬物乱用の恐ろしさについて、動画やクイズを交えて紹介した。グループワークでは、先輩や友人に薬物を誘われるという場面を想定。生徒たちはどう行動すべきかグループごとに話し合い、発表した。
声に出して断る
1年生のクラスではロールプレイも実施した。学生が喫煙に誘う親友に扮し、生徒が誘いを断る役に挑戦。声に出して断る練習を実践した。講師や学生への質疑応答も行われ、講師は「生徒たちは薬物から自分を守ることが、将来を守ることにつながると感じてくれた」と振り返った。
薬学部医療薬学科の臨床薬理学教室6年・井上紗紀さんは、コロナ禍で学校薬剤師の実習がなくなり、希望して今回の授業に参加。「中学生が講義もグループワークも熱心に参加してくれてよかった。卒業後は薬局薬剤師になるので、機会があれば学校薬剤師になりたい」と思いを語った。
薬物乱用防止教育は学校保健計画上、全ての中学校で専門家による年1回の指導と推進が求められている。同校の学校薬剤師を務め、今回教壇に立った薬学部情報教育研究センターの倉田香織助教は「学生がロールプレイに協力し、より活発なグループワークができた」と手応えを話した。
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