恵泉女学園大学南野キャンパスで5月27日、造形作家・武田美通氏の「鉄の造形」全30作品の保管協定締結式が行われた。
今回協定を結んだのは、同大学花と平和ミュージアムと「武田美通『鉄の造形』”戦死者たちからのメッセージ”を広める会」。当日は、同学園長の中山洋司氏、「広める会」の大橋邦夫・仲内節子の両氏が出席し、協定書を交わした。
同大学・大学院の教授で、同ミュージアム実務委員会委員の上村英明氏は「2014年に日本の総人口に占める『戦前生まれ』は初めて2割をきった。体験の伝承を中心に構成されることの多かった日本の平和教育は岐路にあるといえる。そうした中で、戦争を追体験する可能性のひとつは『リアルに想像する』作品にふれること。武田さんの鉄の造形作品から、戦争の理不尽さ、平和の大切さ、日本という国家の無責任さをリアルに想像する機会を作れれば」と話している。
作品の貸出も
同ミュージアムでは、今回保管することになった武田氏の作品の他、報道写真家・福島菊次郎氏の写真作品約300点も保管している。今後、それらの作品を地域の小中学校や高校を対象に「平和学習」の授業や、イベント企画への参加、作品の貸し出しによる展示会など、平和を考える機会に役立てていく意向だ。「柔軟な形で提供できればと考えているので、興味がある方はご相談を」と話している。詳細は、同大学研究機構事務室【電話】042・376・8371へ。
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