永山6丁目の住民有志で結成された実行委員会が主催して11月4日、同6丁目の歩道から都立永山高校隣りの階段にかけて約100点の「夢灯り」が飾られた。この夢灯りは、近所の竹林から採れた竹や、国士舘大学の剣道部の廃棄処分となる竹刀を活用して制作。地域住民同士が交流、防犯を図りながら、幻想的な灯りを囲んで楽しんだ。
今回の企画の発起人となったのは、永山6丁目に住む横山幸司さん。横山さんの親族が趣味で作っていた竹灯籠を使って、今年の春、同町内の個人宅で樹齢80年の桜の木のライトアップを実施した。地域の人たちから好評だったことから、自主防災会で「地域でやってみたい」と提案したことから始まった。
同地域には、私有地の竹林があることから、その竹を材料に、竹灯籠に和紙を貼って「夢灯り」にし、地域の文化活動の実践と地域住民の見守り活動を兼ねた企画として実施する計画を進めていた。そうした中で、同町内でアパートの大家を務める住民から、アパートに住む国士舘大学剣道部の学生から竹刀の処分依頼を受けたという。この竹刀を「夢灯り」に使えないかと考え、国士舘大学に相談。部で使わなくなった竹刀を譲ってもらい、それを使って夢灯りを制作した。
夢灯りの制作を主に担当したのは、同地域に住む関野義行さん・順子さん夫妻。今年5月頃から、近所の竹や廃棄される竹刀を使って様々な形に組み、花などを描いた和紙を貼っていき約70点の夢灯りを制作。9月には、竹を提供してくれた小野路(町田市)の北島正明さん宅で第1回を開催し、好評を博した。
2020年まで継続を
そして迎えた今回の第2回。6丁目の歩道から永山高校に隣接する階段にかけて、約100点の夢灯りを設置。地域住民有志が育てた菊も一緒に展示された。天候の影響で、当初よりも時間を短縮しての開催となったが、近隣住民や竹刀を提供してくれた国士舘大学の関係者ら延べ200人が見学に訪れ、幻想的な灯りを前に会話に花を咲かせていた。
実行委員長を務めた横山さんは「今回は階段を使って立体的に飾ることができ、夢灯りをまとめて観ることができたと来ていただいた皆様に喜んでいただけた」と声を弾ませる。重ねて「地域の方々が知り合いの方も誘ってもらい交流の場にもなった。こうして顔なじみになることで防犯にもつながる」と期待を寄せる。
今後については「2020年に五輪で盛り上がるだけでなく、地域が盛り上がるように継続していきたい。これからも年に2、3回できるよう企画を考えながら、そこを目標にやっていければ」と話している。
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