多摩市の将来都市像とまちづくりの基本的な方向性を示す「第五次多摩市総合計画」の第3期基本計画が6月からスタートした。第3期基本計画は「健幸まちづくりのさらなる推進」を基盤に、「超高齢社会への挑戦」「若者世代・子育て世代が幸せに暮らせるまちの基盤づくり」「市民・地域と行政との新たな協働のしくみづくり」を3つの重点課題としている。その課題解決に向けて、市民とともに抽出した18の視点をもとに各施策に反映させ、全庁横断的に取り組みを推進していく考えだ。
多摩市総合計画は、多摩市の将来都市像とまちづくりの基本的な方向性を示し、市民と行政の共通目標として、まちづくりを進める上での根幹となるものだ。多摩市の様々な行政計画の中で、最上位に位置付けられている。
2011年に策定された「第五次総合計画」は、20年後を見据えた基本構想と、10年後を見据えた基本計画の2層から構成されている。その間の社会や経済の動きなどに対応するため、基本計画は4年ごとに改定されており、今回で3回目の改定となった。その「第3期基本計画」は、2019年度から2028年度までを見据えたものとなっている。
改定された第3期計画では、「第2期」で掲げた「健幸都市(スマートウェルネスシティ)・多摩の創造」「市民がデザインするまち・多摩の創造」「発信!未来へつなぐまち・多摩」の3つの取り組みの方向性を継承。その中でも「健幸都市・多摩の創造」に向けた「健幸まちづくりのさらなる推進」を計画の基盤としている。
3つの重点課題
その健幸まちづくりを推進するための重点課題として挙げているのは【1】「超高齢社会への挑戦」【2】「若者世代・子育て世代が幸せに暮らせるまちの基盤づくり」【3】「市民・地域と行政との新たな協働のしくみづくり」の3点。
解決に向けては、例えば【1】では「介護予防・フレイル(虚弱)予防のさらなる充実」「地域医療・介護体制を支えるしくみづくり」など、【2】では「支援を必要とする子ども・若者へのサポート・体制づくり」「駅周辺の再整備・再構築によるまちの個性と魅力の創出」など、【3】では「地域活動を市が後押しするためのしくみづくり」「多様性を尊重し、だれもがいきいきと活躍できるまちづくりの推進」など、各課題6つの視点を設定。これらの視点を、今後の施策に反映させながら市役所が全庁横断的に取り組んでいくとしている。
これらの課題や視点は、これまで積み重ねてきた地域や市民の力を市政に反映させようと、市民も参加する総合計画審議会や、市民ワークショップ、アンケートを踏まえて、市民と一緒に作られたものだ。
SDGsの推進も
また、今回策定された基本計画の特徴として挙げられるのが「SDGsの推進」に関する取り組みだ。「SDGs」は、国連の定めた「持続可能な開発目標」のことで、市では「SDGs」の掲げた理念「誰一人取り残さない」と「貧困をなくそう」「住み続けられるまちづくりを」などの17の目標に寄与しようと、子ども・若者たちが未来に希望を持ち続けることができる持続可能なまちづくりを実現していくために、総合計画の中で、各分野別の施策を統合的に推進し、このSDGsの実現を目指すとしている。
多摩市企画政策部企画課では「今後の施策はこの計画に基づいて行っていくことになる。市民の皆さんと作った重点課題、視点なので、市役所が全庁横断的に取り組むと同時に、市民の皆さんと一緒に達成できるように取り組んでいきたい」と話している。
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