新型コロナウイルスの感染拡大を受け、多摩市は5月14日から独自のドライブスルー型「PCR検査センター」を設置し、運用を始めた。同センターは、多摩市立子ども準夜診療所の巡回相談(サテライト)として位置付けており、その場で検査だけでなく診療行為ができるのが特徴。都内26市の中で保健所を所管せず、市民病院を持たない自治体としては初。阿部裕行多摩市長は「有事の際にしっかり対応できる。市民の皆さんの安心安全に寄与できると思う」と話している。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、多摩市では5月24日時点で37人の陽性者が確認されている。一時期に比べれば、陽性者の数は落ち着いてきているものの、市では今後のさらなる感染者の増加を視野に入れ、「PCR検査センター」の設置準備を進めてきた。
今回、設置された検査センターは、多摩市医師会と運営に関する協定を締結し、多摩市立子ども準夜診療所の巡回相談(サテライト)として位置づけ、多摩市医師会長が運営する。開設期間は6月30日(火)までを予定しており、状況に応じて期間の延長、短縮を検討していく。
同センターの場所は当面非公開。検査を受けられるのは市内診療所(かかりつけ医)からPCR検査が必要とされた患者(多摩市民が原則)で、医師からの紹介による完全予約制。開設日時は、火・木・土曜日の週3回の午後2時から4時まで。1人あたりの診療時間は概ね20分で、1日に検査を受けられるのは6人。ドライブスルー方式によって検体を採取し、結果は1、2日後に受検者に連絡される。同センターには市医師会の医師2人が常駐しており、検査だけでなく診療ができるのが特徴だ。
13日には、報道陣に向けてデモンストレーションが行われた。そこで阿部市長は「PCR検査センターをつくるのは難しい課題だった。12日から予約を開始したが、すでに6人の予約があり必要性を強く感じた。PCR検査だけでなく、医師の診療を受けることができ、有事の際には対応できる。市民の皆さんの安心安全に寄与できるセンターを設けることができたと思う」と話した。
多摩版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|