ＦＣレーヴの練習風景＝同法人提供
八王子市内に知的障がい者のサッカーチームが設立される。11月に体験会を開き、選手を募る。主宰する一般社団法人は「障がいの有無に関わらず、サッカーを楽しむことができる環境の実現を目指す」としている。
一社が運営
チームを設立するのは、２０１１年から八王子を中心に障がい児の通所支援施設（放課後等デイサービス）などを展開する（一社）チャイルドライフ（八王子市）。同法人は２０１５年から事業の一環として健常者の小学生、中学生のサッカーチームを運営している。一方、通所施設の児童に「スポーツに触れ合う機会を」と、17年からサッカー教室を始めた。指導をする和仁（わに）拓也監督（ＪＦＡ公認Ｂ級コーチ）は、活動を通じて「発達障がいのある子がスポーツをする環境が少ない」ことを知るとともに、障がいのある子も「練習をすればうまくなれる」ことを実感したという。
和仁さんは20年、本格的に指導をするため知的障がい者サッカーのＢ級ライセンスを取得する。その講習を受ける中で、特別支援学校のサッカーが全国的に盛んであることや東京都の選抜チームの存在、全国大会や国際大会の開催を初めて知った。
「自分たちもチームを作りたい」。和仁さんの思いを受け同法人は11月６日、共生社会の実現に向けたプロジェクトを立ち上げ、それと同時に八王子唯一の知的障がい者サッカーチームを新設する。チーム名は「ＦＣベルテール レーヴ」。レーヴはフランス語で夢を意味する。
選手を募る
チームは体験会などで選手を募り、大会参加可能人数になり次第、東京都の連盟に申請予定。
体験会は11月14日（日）と21日（日）に練習会場の１つである八王子富士森公園（八王子市）内の施設で開催する。募集の対象は中学生以上で療育手帳の交付を受けているか、その取得の対象に準ずる人。小学生以下は「応相談」。また、サッカーが好きで指導者の言語的指示とルールの理解が可能な人としている。
東京都知的障がい者サッカー連盟によると、都内は「知的障がい児がサッカーを楽しめる環境にはあるとは言えない」そうで、同チームの活動に期待を寄せている。
体験会については事務局【電話】０４２・６５７・２１１０へ。
同法人の庄司孝代表理事（左）と和仁さん
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