多摩市市制施行50周年を記念した市民事業を進める市民グループ「TAMA-BASE」(50周年記念市民事業実行委員会)の活動が市内若年層の結びつきを生んでいるようだ。記念ビールの企画やラジオ動画の配信など、その活動は新たなコミュニティから生まれている。
TAMA-BASEは2018年、市が50周年を迎えるにあたり、記念事業に取り組む団体として設立。そこで実行委員長として旗振り役を任されたのが落合に住む瀧口寿彦さん(48)。CMや映画の制作などを手がける演出家としての手腕に期待が寄せられ、チームの人選なども任せられたという。
ただ、瀧口さんは地元出身者ではあるものの、仕事の関係もあり、長く都心在住。多摩との関わりは少なかったことから事業を企画するにあたり、チームのメンバー集めから始めたという。市内を探るなか、念頭にあったのが、若く、面白い活動をしている人。その視点をもって知人の紹介を重ねていくうちに現在のコアメンバーともいうべき人たちに出会っていったという。「募集をかけてもあまり集まらないと思ったので一本釣りで。一人ひとりに時間をもらい、活動に誘った。私同様、これまで街と関わりがあまりなかったという方も多いです」と瀧口さんは振り返る。
およそ100人
これまで多摩市内では、働き盛りの若年層が主となり市民活動に取り組む団体は少なく、一部地域に限られていたが、TAMA-BASEに名を連ねる人は一定の地域に偏らない100人近く。多摩のオリジナルビールづくりや市民がパーソナリティとなるラジオ動画の定期配信を企画するなど、それまで面識がなかったメンバー同士も協力して取り組みを進めているという。「メンバーにはSNSでやりたいことをあげてもらうようにしています。ビールもラジオもそのなかからチームが生まれ事業を進めています」と瀧口さんは微笑む。
そんなTAMA-BASEが活動の集大成として目指すのが、オール多摩市民での一斉乾杯だ。今夏に多摩ニュータウン通りを歩行者天国にして記念ビール片手に実施したいというプランを考えている。「一斉乾杯のギネス記録をつくりたい。特に子どもたちの記憶に残るものにしたいと思っています」と瀧口さん。そのなかには他の市民グループなども呼び込みたいといい、周年事業としての活動を夏に終えるTAMA-BASEについては「せっかくつながった仲間。今後も何かできればと思うのですが、まだ未定です」
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