多摩市は2月6日、2019年度の当初予算案を発表した。一般会計は、565億8千万円で、普通建設事業費が前年比で30億円以上増加し、過去最大規模となった。特別会計を合わせると864億9713万円となり、前年比で42億573万円増加した。
現在改定が進められている(仮称)第五次多摩市総合計画第3期基本計画が新たにスタートする2019年度。6日に行われた記者会見で阿部裕行多摩市長は「誰もが幸せを実感できるまち『健幸都市・多摩の創造』と、『選んでもらえるまち』を目指したシティセールスの取り組みを各施策に横断的に取り入れた予算編成になった」と語った。
その19年度の一般会計は、565億8千万円で、前年よりも33億4千万円増加。これは、過去最大だった96年度(平成8年)の556億6700万円を上回り過去最大規模となる。国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療の3つの特別会計を合わせると864億9713万円となった。
予算の特徴として、歳入では、固定資産税や幼児教育の無償化に伴う国都支出金及び市債が増加。歳出では、多摩東公園や武道館、陸上競技場の改修、小中学校の大規模改修、トイレの洋式化、空調設備の設置など普通建設事業費の他、消費税増税や労務単価の上昇などによる委託費の増額によって物件費も大幅に増加。扶助費や特別会計への繰出金が増え、経常的・義務的経費が増加したことから、財政の弾力性を表す指標である経常収支比率は、98・7%と前年から1・5ポイント上昇。財政の硬直化が進んでいるという。
次年度に予定されている主な施策として、「子ども青少年」分野では、4月から義務教育就学児医療費助成制度の所得制限を撤廃し、中学生までの子ども全員を対象に医療費を助成する「子ども医療費助成事業」に5500万円などを計上。「健康福祉」分野では、(仮称)多摩市受動喫煙防止条例施行にあわせた受動喫煙防止についての啓発・禁煙治療費の助成などを行う予定だ。
施設改修等の事業が増加
「文化・スポーツ」分野では、東京2020オリンピック・パラリンピックの自転車競技ロードレースのテストイベントや、機運醸成を図るイベントなどの推進事業に3826万円などを盛り込んだ。「環境」分野では、資源化センターの設備改修工事、草枝資源化プラント・缶ペット選別ラインの改修工事等に6億3029万円、多摩中央公園改修に向けた基本設計に4566万円を計上している。「まちづくり」分野では、4駅周辺の公共サインの整備費に4400万円、親と近居・同居等をするために市外から転入する子育て世帯に対して、住宅の購入費等の一部を30万円を上限に補助する「住宅助成事業」などにも取り組む。
「防犯・防災」分野では、防災行政無線をデジタル方式に更新し、災害時の避難所施設に設置されている位置サインを更新する「災害対策経費」に2億1051万円などを計上。「教育」分野では、暑さ対策のため、普通教室以外の特別教室等や、多摩永山中学校の体育館に空調設備を設置する「中学校施設整備事業」に2億1875万円。図書館本館の再整備に向けた基本・実施設計、敷地測量及び地盤調査に1億2395万円などを計上した。
この予算案は、2月27日(水)から始まる市議会定例会で審議される。
多摩版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|