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大和版 公開:2011年1月1日 エリアトップへ

限られた財源を「選択と集中」で効果的に

政治

公開:2011年1月1日

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取材に応じる大木哲市長
取材に応じる大木哲市長

 2011(平成23)年、元日―。卯年の今年は、統一地方選挙が行われ、大和市でも市長や市議、県議が任期の満了を迎える。新春恒例の市長対談では、市長の去就を含む地方選挙への考え、さらには平成23年度の大和市の重点施策など幅広く話を聞いた。       (聞き手/大和版編集長・宇佐美真)

統一地方選挙  「極めて重要な意味をもつ」

記者―新年、あけましておめでとうございます。12月10日に、大和市名誉市民の根岸英一さんがノーベル化学賞を受賞されました。授賞式の模様はご覧になりましたか。

 はい。テレビで拝見しましたが、「大和が、私にとっての第一のふるさと」と話していた根岸さんの晴れ姿に、深い感銘を受けるとともに、市民の一人として、大変誇らしい気持ちになりました。また、昨年11月に本市で行われた名誉市民称号贈呈式などの情景が頭に浮かび、当時の感動がよみがえりました。

記者―さて、市長。今年は4年に一度の統一地方選挙の年です。当然、大和市長選挙も実施されます。ここで1期目の自己評価と自らの去就について、具体的なお話をお願いします。

 市長就任以来、私は「健康」を基軸にすえた市政運営を行ってきました。例えば、全国的な医師不足の中での市立病院医師数の大幅な増加です。これは、厚生労働省から高い評価をいただきました。そして小児医療費助成対象者の拡大や学校図書館のリニューアルと司書の配置など、生活に密着した多くの施策を実現してまいりました。また財政面では、この4年間で人件費(一般会計)を4億円以上削減し、市の借金(市債)も約62億円減らしました。一方、貯金(財政調整基金)は12億円増やしており、市の財政の弾力性を示す経常収支比率(平成21年度普通会計)は県内の市で一番良い数字になるなど、財政の健康度も高めてきました。就任以来、精一杯走ってまいりましたが、市長として、残りの任期を全力で取り組

んでまいります。

記者―平成23年度の予算編成についてお尋ねします。リーマンショックに引き続き円高による経済への影響が懸念されていますが、市税収入の見通しはいかがでしょうか。

 景気回復が不透明な中、雇用状勢も厳しいことから市民税の増収は期待できず、固定資産税に関しても地価の下落に加え大規模な設備投資が見込めない状況です。このようなことから、平成20年度の当初予算で368億円計上していた市税収入が、平成23年度当初予算では、340億円前後の見込みです。

記者―3年で28億円の減収ですか。政策に使える経費が相当に限られてきますが、どのように配分しますか。また、今の時点で明らかにできる新規事業があればご紹介ください。

 平成23年度も厳しい財政状況が予測されることから、限られた財源を効果的に配分するために、事業に対する「選択と集中」を徹底する必要があります。そのため、事業の絞り込みや精査を進め、予算編成に取り組んでいるところです。平成23年度の新規事業については、現在、予算編成中であることから、具体的な事業名は差し控えさせていただきますが、「健康創造都市やまと」の実現に向けた施策を中心に実施してまいります。

記者―市長が就任以来、重要視してきた大和駅周辺の環境整備についてお尋ねします。大木市政となったこの3年8カ月で、大和駅周辺はどう変わりましたか。

 駅利用者や歩行者の快適な環境づくりを念頭に、各改札口付近への「北口」「南口」の出口表示や周辺案内板の設置、また、体感治安の向上を目的とした防犯カメラの設置、高架下の路面や天井の清掃、ユザワヤ前の歩道整備、照明灯の新設や照度の改善など、利用者環境の改善を進めてまいりました。

記者―大和駅の東西プロムナードの新たな活用方法について何かお考えは。また、プロムナードの街路樹や花壇など、景観についても取り組むべき点があるかと思いますが。

 プロムナードは、市内では貴重な駅前の広い空間であり、年間を通して多くのイベントが開催されています。そのため、イベント会場にふさわしい景観づくりにも留意する必要があり、新年度には、市民や市内の団体などの協力を得ながら、イベントの要素を加味した景観改善を進め、一層市民の憩いの場所となるよう取り組んでまいります。

記者―幼稚園と保育園を一体化する国の施策「こども園(仮称)」について、本市ではどのような課題意識をもたれていますか。

 国は、所管庁や運営基準等が異なる幼稚園と保育園を一体化した「こども園(仮称)」の創設に向け、現在検討を進めています。しかし、その制度案が関係団体の反対により大幅に修正されるなど、国の目指す平成25年の制度導入までには、今後もさまざまな議論が繰り返されるものと考えております。市では今後も国の動向を注視し、幼保連携による子育て支援の充実について考えてまいります。

記者―さて、繰り返しになりますが、今年は統一地方選挙の年です。ご自身の去就については言及いただけませんでしたが、市長選挙のほか県議選や市議選も控えています。一政治家として、今回の統一地方選挙をどのように捉えていますか。

 今回の統一地方選挙は、少子高齢社会を迎え、厳しい社会経済状況のもとで行われる選挙となります。社会情勢の変化がダイレクトに市民生活に影響を及ぼすなか、生活の現場を担う自治体の役割、そして首長や議員の責任は、これまで以上に重くなっています。また、地方分権の流れが加速する時代における統一地方選挙ですから、極めて重要な意味を持つ選挙であると考えています。

記者―最後に22万、大和市民に向けてメッセージをお願いします。

 根岸英一さんは、11月の本市での記念講演のなかで、「何といっても”健康”が大切である」とお話されていました。まさに本市の目指す「健康都市」の考え方そのものであり、大変心強く感じています。本年も、市民の皆様の健康と幸せのために、全力投球してまいります。       (了)
 

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