4月17日にハワイアンフラフェスティバルを開催する 齋藤征治さん 福田在住 68歳
こんな時だからこそ元気に
○…「みんなこの日を楽しみにしてきた。音楽とフラへの愛をぶつけたい」と心はすでに本番モード。プロアマを問わず県内10団体150人以上が集結するハワイアン愛好家の一大フェス。昨年第1回を開催したばかりだが、参加者の強い要望から立て続けに実施が決まり、今回ですでに4回目を迎える。東日本大震災の影響を考え、一瞬だけ中止の文字が頭によぎった。すぐに「こんな時だからこそ、元気なものが元気でいなきゃ日本がダメになる」と頭を切り替えた。節電に徹し、参加費の一部を寄付することを決めた。
○…ハワイアンとの出会いは18歳。入社したばかりの会社で、先輩が弾いていたスチールギターの音色を偶然聞いた。「独特で心地良く伸びる、まさにハワイの音。ビビっときた」と勢いで仲間を募り、即席バンドを結成した。「花形のウクレレパートの奪い合い。言い出しっぺだから渋々ウッドベースで我慢した」と笑う。だが、巨大なベースで重低音を刻む心地よさにすぐに虜になった。仕事の合間を縫って、各地のイベントにも参加し続けたおかげで友達が増えた。「言いたい事は我慢しない。本音で語り合ってきた分、友情は長い」と微笑んだ。
○…小さな電機屋を営む傍らで、20年前に念願のハワイアンスタジオを作った。楽器練習やダンスの場として地域に開放している。ボランティア活動にも積極的に参加し、中でも10年間続けている交通指導員は生きがいのひとつ。「春は、黄色いランドセルを背負って歩く姿がまた可愛くてね」と顔をゆるませる。
○…近隣に住む幼稚園生と小学生の3人の孫たちの成長が一番の楽しみ。「勉強よりも、あいさつを元気にしっかりできることが大事だぞ」と口酸っぱく言い続ける。「じーちゃんって呼ばれると、ついつい小遣いをあげてしまう。それで、息子たちに怒られるんだよな」とぼやく姿もまた、幸せそうだ。
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