大和市詩吟連盟の理事長を務める 中津川 伸一さん 73歳
吟じ終わりて清風おこる
○…創立して40年になる大和市詩吟連盟の理事長になってちょうど1年。現在の会員は小学生から96歳までのおよそ200人。毎年、春と秋に開催される吟詠大会で日ごろの成果を発表している。合唱や踊り、ギターの演奏など、市内で活動する他の団体とも共演の機会を作り、様々な形で詩吟の楽しさを伝えている。
○…詩吟を始めたのは35年ほど前。仕事の関係で出席した式典で聞いたのがきっかけだった。会場に響き渡る声に心動かされ、すぐに盛剣流に入門。「よく思い出してみると小学生のときに担任の先生の詩吟に合わせて踊ったのが初めての出会いだった。当時はよくわかっていませんでしたね」と苦笑いを浮かべる。出会いから60年以上たった今では詩吟一筋。「吟じ終わりて清風おこる」。歌い終わったときになんとも言えない気持ち良さがあるという。
○…南足柄市生まれ。数年前に藤沢へ越したが、仕事の関係で50年ほど大和で過ごしてきた。現在は妻との二人暮らし。よく遊びに来てくれるという二人の孫の話になると凛々しい理事長の顔から優しいおじいちゃんの顔に。昔から趣味は多く、ゴルフやボーリング、絵など様々なものに手を出してきた。学生時代にはカメラ部に所属し、撮った写真がカメラ雑誌に売れるほどの腕前。「今は一つに絞ってやっと落ち着いてきたけれど、詩吟の繋がりで2年前に漢詩作りも始めたんですよ」。まだまだ楽しみは増えていくようだ。
○…現在、盛剣流大和吟剣詩舞会の会長も務め、大和、蒲田、藤沢で教室を開いている。固い指導ではなく、サークルとして楽しく交流している。好きな漢詩や和歌だけでなく、自分で作った川柳などを吟じる自由さもある。表現の方法は移り変わっていっても、礼と節を重んじた「吟道」は決して忘れない。大会や市民向けの講座を通して、詩吟の伝統と精神、楽しさを伝え、詩吟人口を増やしていくことが目標だ。
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