「奇跡の桜」を支援 女川町に泉の森のアジサイを植樹
西鶴間に住む伊藤健一さん(63歳)と市民10人が、東日本大震災で津波の被害を受けた宮城県牡鹿郡女川町で奇跡的に残ったソメイヨシノの再生に取り組んでいる。
伊藤さんは、3年前の定年を機にボランティアで泉の森で自然保護と公園の整備に携わっている。今年4月、震災の被害を受けた女川町に住む大学時代からの友人、藤中郁生さん(63歳)に、「津波被害を受け、今にも立ち枯れそうな2本の桜が3輪の花をつけた」という話を聞いた。「なんとかこの桜を残したい」と相談を受け、樹木医らと共に女川町の桜のもとへ向った。
「瓦礫の中で枝がほとんど無い状態にも関わらず、奇跡的に小さな新芽が出てきていた。その生命力に驚かされた」という伊藤さんだが、損傷は予想以上に深刻。震災前のように花を咲かせるためには、長期的な手入れが必要だとわかった。
そこで大和市に戻った伊藤さんは「何か支援できないか」と泉の森で活動するボランティア仲間に呼びかけ、10人で『チームしらかし華の会』を発足させた。
泉の森のアジサイ290本を挿し木
仲間たちから集まったアイデアの中の一つに、アジサイの植栽があった。アジサイは桜の根を守る下草として最適な植物。泉の森に多く自生し、挿し木での栽培も比較的容易であることから7月から挿し木での植栽を開始した。造園会社の協力も受け、ガクアジサイなど6種類290本の苗木を育てている。
来年5月に現地を訪れ、女川町民有志で作った「女川桜守りの会」らと共に桜の周囲で植栽を行う予定だ。
「町民の希望である桜を影から支えたい。また、アジサイ以外にも被災地の緑化にも取り組んでいければ」と伊藤さん。
同会では、アジサイを育てるボランティアを募集している。会費は年間2千円(高校生は無料)。
問い合わせは、同会/【電話】046(275)9304・伊藤さんへ。
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