東日本大震災で津波や原発による被害を受け大和市内に避難している人たちが集まり、情報交換や親交を深める「絆IN大和」が20日、引地台公園で開催された。
大和市が主催したこの交流会は「市内で避難生活を送る人たちに情報交換や交流の場を提供できないか」と、10月上旬から準備が進められてきた。
この日は事前の案内で出席を希望した25世帯から、子ども16人を含む68人が参加。集合場所となった大和市役所のだれでも広場に集まり、バスで引地台公園に移動した。
出発前の市役所には、大木市長と親交があり公務で上京していた福島県飯館村の菅野典雄村長も足を運び「皆さんもとても悔しいとは思いますが前を向くしかない。しっかりと未来を見つめてがんばってください」と参加者を激励。大和市内で避難生活を送る村民7人の労苦をねぎらった。
引地台公園に到着した参加者たちは、肉やトウモロコシなどを焼きながらバーベキューを楽しみ、昼食後には、車座の交流会を開催。「バッグひとつで避難した」「皆さんとは今後も機会があれば情報交換をしたい」など、互いの身の上話をしながら交流を深めていた。
悩みを事前に把握
震災から8カ月が過ぎた今でも、市内で避難生活を送る被災者は98世帯216人(福島県83世帯197人、宮城県12世帯16人、岩手県2世帯2人、茨城県1世帯1人)に及ぶ。
いずれも市が民間から借り受けたアパートや公営住宅、親類宅などで生活しているが生活上の悩みも少なくないという。
交流会を前に市では、避難生活を送る98世帯全てに案内を送付。アンケートで避難生活の悩み事などを事前に把握し、交流会には各分野の職員が参加して避難者の相談に応じた。
宮城県石巻市から避難している主婦、柴田節子さん(29歳)は「避難してきた人たちとの接点がなく寂しかった。交流会を設けてもらいたくさん話ができてよかった」と話していた。
市では「この日の参加者の感想などをもとに、今後の支援にもさらに工夫を凝らしていく」としている。
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