「福田神社囃子獅子舞保存会」の第5代会長を務める 柴田 定満さん 柳橋在住 72歳
伝統と絆のつなぎ役
○…災厄除けを願い、正月や祭りで演舞する「福田神社囃子獅子舞」の保存会の第5代会長。囃子獅子舞は160年以上続くもので、昭和44年に大和市の重要無形民俗文化財に選ばれている。楽器や獅子も始まった当時のものを修理しながら使い続けている。「伝統を途絶えさせるわけにはいかない。でも責任が重すぎるかな」と笑う。
○…担当は獅子と太鼓。保存会に入ったのは30年前。若手の募集があり「教えてくれるならやってみるか」と入ったはよいものの、なかなか太鼓が覚えられず「不器用だなぁ」と先輩にからかわれたこともあった。「でも全然気にしてなかったよ。これから何十年もやるんだから、なんとかなるだろうってね」。熟練になった今では地域の子どもたちの成長を見守る余裕も。「去年は獅子を怖がって泣いていた子が泣かなかったのを見ると強くなったな、大きくなったな、なんて思うね」とまるで地域全体のおじいちゃんのよう。
○…400年以上続く農家の12代目。趣味は20年ほど前から続けているゲートボールと一昨年始めたグラウンドゴルフ。昔から球技が得意で、会社勤めをしていたときには会社の強豪野球部に所属していたほど。しかし、実は入部当初野球は未経験だったという。子どもの頃から憧れていたチームだからという理由だけで入ってしまったのだ。「自己流だったから守備は全然ダメで。でも打つのは得意で、ココ一番というときには代打で活躍したよ」と少し照れながら嬉しそうに笑った。
○…保存会では若い世代に伝統をつないでいくため、学校や公共施設で舞を披露したり、夏休みを利用して子どもたちに教える機会を設けている。「子どもの頃に経験があれば大人になってから戻ってきてくれる人もいるし、引っ越してきた新しい人も仲間に入って楽しんでくれているよ」。地域の絆と伝統が途切れることはなさそうだ。
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