大和署は16日、自動車運転過失傷害と道路交通法(事故不申告)違反容疑で古木勝治市議(75歳)=5期・大和クラブ=を横浜地検に書類送致した。
大和署によると送検容疑は、昨年12月20日午前8時30分ごろ、大和市下鶴間の路上で、南林間方面から大和市役所方面に乗用車で進行中に前方左側を自転車で走行していた女性(31歳)に接触しながら、直ちに事故の届出をしなかったというもの。
この日は大和市議会12月定例会の最終日で午前9時から本会議が予定されていた。古木氏は、この会議に出席するため市内つきみ野の自宅から自家用車で市役所に向かう途中で自転車と接触。「女性の転倒には気付かずにそのまま登庁した」という。
議会に到着した古木市議は同僚議員の進言もあり、事故からおよそ20分後に議会内の会派控室から「自転車と接触したようだ」と警察に連絡したという。
議会事務局によると本会議の開会直前に本人から「体調がすぐれない」と、本会議を遅刻する旨の申し出があったという。
転倒した女性は、通りかかった男性の通報で市立病院に搬送されたが、足の指を骨折する4週間のけがを負った。事故を目撃していた男性が現場から走り去る乗用車のナンバーを警察に通報。このナンバーが連絡してきた古木氏の車両と一致したという。
1月5日に自宅で本紙の取材に応じた古木氏は「何かにぶつかったがそのまま市役所に行ってしまった」「控室から警察に電話したところ、すぐに戻るよう指示されたので現場に戻ったが被害者はすでに病院に搬送されていた」「病院に行ったが被害者とは会えなかったので議会に戻り、本会議に出席したあと代表者会を開いてもらい皆さんに事情を説明した。後日、被害者を見舞い、お詫びした。申し訳ないことをした」としている。
市議会 近く経緯公表へ
1月17日に議会内で取材に応じた木村賢一議長(65歳)によると、議会内では、事故当日に古木氏が各会派の代表を前に事故について事情を説明したという。 さらに事件発覚前の1月11日にも、各会派の代表8人と正・副議長が出席する代表者会が開かれ、この席で古木氏から被害者に謝罪したことや、大和署から出頭要請を受けて1月6日に事情聴取を受けたことが説明され、議長が厳重注意したという。この席では「警察の対応を見守る」ことが確認されたが、一部議員からは「事実を速やかに公表するべき」とする趣旨の発言もあったという。
1月14日にも一部会派からの申し出を受けて一旦は代表者会が招集されたが、その後「代表者の都合がつかなくなった」(事務局)として中止された。
1月17日には新聞報道を受けて急きょ、代表者会が開かれ、議会としての今後の対応が協議された。
ここでは、木村議長が古木氏に、議会内の役職返上を念頭に置いた自主的な対応を促すことで一致。さらに一連の経緯を近日中に市議会ホームページ上で公表する方針が確認された。
古木氏は元議長で現在5期目。会派「大和クラブ」の代表と、基地対策特別委員会委員長を務めている。
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