タウンレポート 大和の地域ブランド創出 発想の転換が必要 B級グルメ「Y-1」との連携に期待
大和市が地域ブランド商品の開発を支援する「連携型チャレンジ事業」で、千本桜にちなんだ菓子など5品「千本桜だより」が1日に発売された。2007年から続くこの事業だが、開発した商品の販路の確保が課題視されている。
この事業は「地域商業の活性化」を目指し、大和市が始めた。食による地域ブランドの商品開発と、販売にかかる経費を15万円まで補助している。
4年間で誕生した商品は、焼きそばを油揚げに包んだ高座渋谷の「コンコン焼き」、友好都市の山梨県甲府市のワインを使った「中央林間シチュー」、市域北部の無農薬畑で採れたしそを使ったデザート「しその恵み」、さらに市内産の牛乳を使った「南林間白ぷりん」の4品。しそゼリーと中央林間シチューは09年の横浜開港博に出展したが、10年の大和市民まつりで開催され、大和の新名物「やわらかホルモン炒め」を誕生させた食の祭典「大和B級グルメY-1グランプリ」には参加していなかった。
チャレンジ事業について市は「地域ブランドが創出され十分な効果が出た。今後はB級グルメにも挑戦したい」としているが、商品を開発した市民からは「取り扱い店舗が増えない」など、販売の悩みを吐露する声が少なくない。初年度にできた高座渋谷の「コンコン焼き」は、3月と10月の地域イベントで販売してきたが、今年は作り手が確保できず販売を断念するなど前途は多難だ。
せっかく生まれたご当地グルメを地域商業の活性化につなげるためには、10年度に立ち上げた大和駅前のアンテナショップ「とれたて大和」(現在は民間経営)での販売など販路拡大や、市民まつりで開催される「Y-1グランプリ」との連携が不可欠ではないだろうか。
市が標榜した「食による地域おこし」の実現に一歩でも近づくことができるよう、今後は庁内を横断した連携と販売力の強化にも期待がかかるところだ。
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