映画『普通に生きる』の上映会を開く 丸山 直美さん 上草柳在住 51歳
受け止めて前に進む
○…障害者の日常を描いたドキュメント映画『普通に生きる』を渋谷学習センターと保健福祉センターで上映する。障害を持つ子どもの親など7人で上映会を企画した。「今年6月にこの映画を見た時に、涙が止まらなかった」という。日常生活の大半で介助を必要としているが、地域に受け入れられ、明るく生きる。そんなストーリーに共感した。「手が届く所にある自分たちの未来の姿。障害を持つ人やその家族。障害者についてよく知らない人に見てもらいたい」という。
○…34歳の時、3人目として生まれた長男は未熟児で産声もなかった。知的障害と手足の障害を告げられたが、「頭が追い付いていかなかった」という。ひと時も目が離せない育児に「いっそ家の中にいた方が楽」、そう思い始めた頃に療育施設で同じ立場の母親たちと出会い、強がりを捨てたとたんに心が楽になったという。「息子は外に出るのが嬉しいとこんなに目で訴えていたのに」と抱きしめた。手術を何度も乗り越え、17歳になった。「将来の心配は山ほどある。でもゆっくり考えていけばいい」と前を向く。
○…東京生まれ。子どもの頃は月刊誌『詩とメルヘン』を読みふける文学少女。理科の先生に褒められたのをきっかけに、「将来は白衣を着る仕事に就きたい」と180度方向転換。大学も理工学部に進み、水質調査会社に就職した。データ収集のためには泥水も濁流もなんのその。「白衣は泥まみれ。でも夢がかなった。今まで見たことがない場所に行くのが楽しい」と笑顔。
○…同級生のご主人と25歳で結婚し、大和市へ。すぐに子宝にも恵まれた。25歳の長女は建築士、22歳の次女はアメリカ留学中とすでにひとり立ちして自分の道を歩んでいる。年に1度のディズニーランドが家族の恒例行事。「弟の手を笑顔で引っ張る姿が嬉しかった。甘えたい気持ちをずっと抑えてきたはずなのに。子どもから学ぶことの方が多い」と微笑んだ。
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