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大和版 公開:2013年1月1日 エリアトップへ

偶然の出会いから… 故人の想いを継ぎ、描く 中央 福野和子さん(78歳)

文化

公開:2013年1月1日

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意志を引き継いで描いた日蓮聖人の作品と福野さん
意志を引き継いで描いた日蓮聖人の作品と福野さん

 大和スカイビル(元ユザワヤ)の5Fギャラリーで、中央在住の福野和子さん(78)による日本画の作品展が開催されている。この作品展は、2004年10月にこの世を去った故・遠藤昭さんの作品を紹介したものだ。

  ※   ※   ※

 この作品展を開催するきっかけとなったのは、今から6年前にさかのぼる。

 福野さんは6年前、自身の終の棲家にしようと大和市中央の中古マンションの一室を購入した。契約前に不動産会社に鍵を借り、部屋を訪れると、リビングルームには七福神を題材とした50号の日本画が飾られていた。ほかにも画材が置かれたままのアトリエや、押入れの奥には額装された絵画や描きかけの下絵もあり、もともと絵を描くのが好きだった福野さんは「不思議な縁を感じた」という。

心打たれた真実

 あまりの大作に、いても立ってもいられず不動産会社に問い合わせると、以前住んでいたのはひとり暮らしの50代の男性で、2年前に亡くなっていた。

 その人が絵の作者・遠藤昭さんだった。

 遠藤さんは生前に大和市で消防署長を務め、趣味で日本画を描いていた。家族によると、現役中にがんを患い闘病生活を送っていたが、入院中も「退院したら日蓮聖人を完成させたい」などと創作に意欲を見せていたという。残念ながらその願いはかなわず、58歳で息を引き取った。

 その話を聞いた福野さんは「どんなに心残りだっただろう」と心を打たれ、遠藤さんが下絵をほぼ完成させ、最後まで描きたかった日蓮聖人を「なんとか仕上げてあげたい」と遠藤さんの家族に胸の内を話した。

 遠藤さんの作風を意識しながら、下絵に色を重ね約2カ月をかけて『日蓮聖人』を完成させた。仕上がった作品は、もらい受けた他の作品と共に自宅に飾り、5年ほどを過ごした。

作品展を企画

 今年に入り「自分もいつまで元気かわからない。このまま作品を眠らせてしまっていていいのか」と思い立ち作品展を開くことにした。そこで5年ぶりに遠藤さんの家族に連絡を取ると「作品展まで開いてくれるなんて、本当に感無量です」と喜んでくれたという。

 作品展には、遠藤さんの遺志を引き継いで描いた日蓮聖人のほか、マンションにあり娘さんが所有していた『七福神』をあわせた9作品を展示することにした。

2月末まで

 作品展の準備を進めるなかで、すべて揃っていると思い込んでいた遠藤さんの『七福神』が実は、大黒様を除く6つまでしか完成していないことが分かった。

 福野さんは「七福神を完成させる、という次の生きがいが見つかった。遠藤さんがそう導いてくれたのかも。作品展のあとに描き始めたい」と笑顔を浮かべた。

 作品展は2月末まで開催中。元日も観覧できる。午前10時から午後8時。問い合わせは、大和スカイギャラリー/【電話】046・261・4914へ。
 

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