「渋谷素人演芸大会」の実行委員長 増井正幸さん 西鶴間在住 76歳
セカンドライフ、満喫中
○…渋谷学習センターで活動しているサークルを中心に、20組以上の個人・団体が自慢の『一芸』を披露する「渋谷素人演芸大会」。出演希望者が毎回定員を超えるほど、地域に根差したイベントとして定着している。前日にはリハーサルを開き、進行、照明、音響なども厳しくチェックする。「出演者の皆さんが力を発揮できるようお手伝いするだけ」とにっこり。有志11人による実行委員会を、その笑顔でけん引する。
○…自らを臆面もなく「会社人間」と断言するほど、趣味もなく過ごしてきた。「朝6時に家を出て、終電で帰宅する生活。地域との接点は何もなかった」。定年を控えたある時、会社で『定年後の設計図』を書かされた。「そうしたら、やりたいことが無くて。ショックでしたね」と苦笑する。そこで出会ったのが書道。偶然、見つけた渋谷学習センターでの書初め大会に参加し、小学生以来となる筆を握った。「書いていると無心になれて心が落ち着いたんですよ」。そのまま、書道サークル・睦会に入会。同センターでの催しにも参加するようになった。
○…定年後は地域の活動にも積極的に参加。市が行っているボランティア講座を受講し、その時の有志で「男のボランティアチーム」を結成。家の手すり設置や車いすの掃除など、男手が必要な作業に従事することから始めた。その後は赤十字奉仕団にも入団し、パソコンにも取組中。また、自らが住む団地の老人会では会長も務め、地域のよき相談役に。「定年を機に、人間が変わっちゃいましたね」と笑う。
○…趣味は山歩き。奥様と行く百名山めぐりも楽しみの一つだが、時間がなくてなかなか行けないそうだ。ただ、「無理をしないで、出来る範囲でやれればいいかな」と意に介していない様子。「やりたいことは全部やっていますからね。新しいことを始める必要もないですよ」。充実感を漂わせて語った。
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