「引揚救助」で全国制覇を目指す大和市救助隊チームのリーダー 青木 仁さん 深見在住 31歳
人生をかけて挑む仕事
○…高さ7メートルからロープを使って降下し逃げ遅れた人を救助する。その技術とタイムを競う「引揚救助」。怒号にも近い激励の声が飛び交う県指導会に2004年から出場し、この6月に4度目の金字塔を打ち立てた。信頼と技術で結束する5人1組の競技について「複数のバディ(二人一組)が連携する特殊な訓練なので、チームワークと指揮が結果を左右します」と語る。
○…大和市消防の「引揚救助」は30年以上の低迷期が続いたが、2008年に初めて県1位、関東でも4位に入った。翌09年には県と関東を制し、初めて全国の頂点に立ち、昨年は惜しくも頂点の座を逃した。「自分を変えてくれたのが日ごろの仕事や引揚救助の訓練。年齢的にも今年が最後かもしれないので必ず頂点を奪還します」と意気込む。
○…県立元石川高校を経て2001年に大和市消防に採用された。「部活もやらずパッとしない自分でしたが、人生をかけて挑める仕事がしたい」と、進学やほかの仕事には目もくれず、消防を受験した。南分署で消防人生がスタート。04年に本署の救助隊に異動し、消防隊を経て現在は精鋭18人の特別救助隊に籍を置く。「気力も体力も経験も、実績も熱意も理論もある先輩方がいる。中学高校の頃の自分から120度、成長させてくれたのが今の環境」というが「120度の真意」と尋ねると「感覚的な感じです」と笑顔があふれた。
○…カーアクション映画『ワイルドスピード』の主人公「ドミニク」に憧れて、3年前このヘアスタイルにした。「1ミリです。今朝もバリカンで整えてきました」と茶目っ気たっぷり。休日でもトレーニングを欠かさないが、愛車のカワサキ・ZZR1400で買い物に出かけるなど独身生活を謳歌している。「自分のミスでバディを危ない目にさらした」。そんな失敗談を後輩たちに積極的に伝えたいという。実家は西鶴間。現在は深見で一人暮らし。
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