闇夜に響く、厳かな鉦(かね)の音 上和田薬王院で「双盤念仏」
大和市上和田の薬王院で7日と8日に縁日が開かれ、市の重要無形民俗文化財に指定されている「双盤念仏」が披露された。
この念仏は、「双盤鉦(がね)」という鉦と太鼓の音に合わせて、「阿弥陀仏」の名を繰り返し唱えるもの。薬王院の「双盤念仏」は、江戸時代中期に鎌倉光明寺から伝わったものとされ、無病息災、家運隆昌のご利益があると言われている。
この伝統行事を保存伝承しているのが上和田薬王院双盤念仏保存会(小川新次会長)。1978年に市から重要無形民俗文化財に指定されたのを機に地元有志が立ち上げたもので、現在は80代から30代のメンバー約20人が所属。7月半ばから集まって練習を重ねてきたという。
双盤念仏は縁日の2日間で複数回披露され、8日の午後7時からは近隣にある信法寺の住職とともに回向が実施された。多くの近隣住民が集まる中、40分近くに渡り、念仏とともに鉦と太鼓の音が闇夜に高く響き渡った。
また、薬王院の本尊の薬師如来が眼病に霊験ありとされていることから、境内では「薬師生姜」という芽ショウガが販売され、多くの人が買い求めていた。
同院の薬師如来像は秘仏で、12年に一度、寅年にのみ開帳されているが、申年には半分だけ本尊の扉が開けられる「半開帳」が実施される。次回の半開帳は2016年。
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