大和民謡民舞協会の会長を務める 佐藤彌(わたる)さん 下鶴間在住 77歳
唄は心の拠り所
○…40年の歴史を持ち、17団体、500人が所属する協会のまとめ役を6年前から務めている。先月には生涯学習センターで80回の記念大会を主催。「伝統を守りつつ、新しい風を吹かせるのがぼくの役目」と大会では民謡民舞に加え、キッズダンスやヒップポップのステージも用意。会場は満員御礼でかつてないほどの盛り上がりだったという。「世代を超えた交流が嬉しくてね。次は何をやろうと今から楽しみ」
〇…民謡との出会いは60年以上前。高校生の時、親睦会で唄った「花笠音頭」を褒められたことがきっかけで民謡界の大御所・初代浜田喜一氏に弟子入り。「知れば知るほど奥深い。全部が勉強になった」。研さんを積み「浜田喜彌豊(きみほ)」の名をもらい、26歳でNHK主催の全国民謡大会で優勝を果たした。その時唄った「正調刈干切唄」が自身の代表曲に。指導者として流派を立ち上げ、現在は50人の弟子を育てている。「民謡は心の拠り所、良い時も悪い時も唄があってよかった」
〇…新潟県阿賀町豊実出身。9人兄弟の下から2番目、家族に可愛がられて育つ。「雪が積もると体育は全部スキー。板を手作りしてね」と懐かしむ。高校卒業後は集団就職で上京。電話機の製造会社に就職し、電子部品の業界に。26歳の時、故郷の名前を付けた「トヨミエレクトロニクス」を立ち上げた。「ダメだと思うと仕事が来る。やる気があればまだできる」。未だ現役であちこち飛び回る日々。「人との出会いが面白くてやめられない」と笑顔をこぼす。
〇…大和に住んで30年。3人の子どもと7人の孫に囲まれ賑やかな日々。独立を後押ししてくれ、何も言わずについてきてくれた奥様には、今でも頭が上がらないという。「健康管理は人一倍」と、睡眠は1日きっかり8時間とっている。担当医も「血糖値、血圧、問題なし」と太鼓判。「唄も仕事も引退はまだまだ先。幸せな事です」と微笑んだ。
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