太鼓芸能集団「鼓童」の研修生に合格した 三枝 晴太さん 下鶴間在住 18歳
気負わず、夢に前進
○…中学生の時に初めて目にした「鼓童」の舞台。その迫力と音圧に魅了され、目標としてきた世界への一歩をこの春に踏み出す。大学進学を目指すための受験勉強と並行して1月に佐渡に渡り、日本中から集まったメンバーと一泊二日の実技試験を受験した。技術や体力だけでなく、礼儀や協調性も審査対象だったが、狭き門を見事に通過した。「今は期待8割、不安2割。早く行きたい」
○…母親いわく「生まれた時から演歌、民謡好き」。大和市民まつりで見た太鼓に興味を持ち、小学1年生で下鶴間の「鼓鶴会」に入会した。同年代の友人らが卒業していく中、中学3年まで練習に参加。「和太鼓部がある」との理由で横浜隼人高校に進学した。当時はコンクール入賞歴のほとんどない部活だったが、2年生で部長に就くと県大会で2位、関東大会で金賞を獲得。「いい仲間や後輩に恵まれた結果。周囲の学校は『何が起きたんだ』と思ったでしょうね」と笑う。
○…4月からは佐渡に渡り、研修所で2年間の共同生活。帰省できるのは年末年始の6日間のみ。携帯電話なども持ち込めず、外部からの情報は新聞だけという生活だ。当初は反対していた父親も、試験時に一緒に佐渡に渡り、研修生たちの輝く目を見て「ここでの生活は一生の財産になる」と快く送り出してくれたという。研修所では太鼓だけでなく歌や踊り、そして農作業にも従事するそうだが、目下の悩みは料理。「全員の食事を作らないといけないのが不安で。今はリンゴの皮むきから包丁の使い方を練習しています」と苦笑を浮かべる。
○…「鼓童」のメンバーになるには、今後いくつかの試験を通っていく必要がある。ただ、「向上心を持って、取り組み続ければ大丈夫」と気負いはない。将来的には、世界を飛び回る演奏家になるのが夢。「太鼓をもっともっと普及させたい。今からワクワクが止まらないですね」
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>