ヤットサー ヤット ヤット――。
テーブルが隅に寄せられた会社の食堂に、ぴったりと合った掛け声が響きわたる。東京高円寺、埼玉越谷と並んで、関東三大阿波踊りの一つとされる「神奈川大和阿波おどり」に参加する株式会社ガスターの”連(れん)”の練習風景だ。
社員・準社員・OBを含め総勢160人の「ガスター連」のなかで、若手の存在は欠かせない。地元の阿波おどりへの参加は同社の地域貢献の一環になっており、4月に入社したばかりの新入社員も週に数回は先輩たちの指導のもとで練習に加わる。最初はおぼつかない足取りも、稽古を重ねていくうちに少しずつ踊りの型が身についてくるという。「阿波踊りははじめて。難しいです」と話す18歳の男子新入社員。お囃子の音色に合わせて何度も繰り返して練習するうちに、踊りの輪に少しずつ馴染んでいく。
ガスターとして阿波おどりに参加したのは1990年が最初で、今年で26回目を数える。かつては近隣の企業からの参加も多数あったという阿波おどり。今では数少ない企業連として地元からも頼りにされている。
7月12日(日)には前哨戦として「ぞめき大和」の舞台上で踊りを披露し、いよいよ7月25日(土)、26日(日)に本大会を迎える。当日は、参加人数最大規模の連ならではの迫力と勢いで大和の街を踊りまわる。
ゴミ拾いでも地域貢献
踊りが終わった後には一人ひとりがビニール袋を持って、会場から会社までの道のりのゴミを拾い集めながら帰るのも、ガスター連の伝統になっている。同社では地元阿波おどりへの参加だけではなく、老健センター(藤沢ケアセンター)への出張演舞も96年から続けており、お年寄りに交流を喜んでもらうなど踊りの地域貢献が広がっている。8月には東林間阿波踊り、9月には開成町阿波踊りへの参加も予定している。
神奈川大和阿波おどりで社員と一緒に踊る渡辺尚生社長(62)は、「阿波おどりは会社の年中行事でも一大イベントです。日頃お世話になっている地域の方々との交流を図るよい機会。社内の連帯感も深まります」と話す。
新入社員の初舞台となる本番当日まであと2週間となった。
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