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花のお寺 常泉寺・青蔭住職に聞く― 大和レポート 境内の五葉松、室町時代の名木と判明
大和市福田にある「花のお寺 常泉寺」(青蔭文雄住職)の五葉松「波乗り船」(高さ3・7m、幅5・5m)が、このほど、樹齢650年の歴史ある名木であることがわかった。そこで今回、この松について青蔭住職に話をうかがった。
――この松は樹齢650年だそうですね。幹が太くて、歴史を感じますね。
「先日、盆栽の老舗『大樹園』で修業された宝樹園園主・椎野健太郎さんからうかがったのですが、この松は明治初期に九州の長崎で山出しされた五葉松だということです。今から650年前というと、西暦では1366年・正平(しょうへい)21年。正平は、南北朝時代に南朝方で使われた元号です。つまりこの松は、室町幕府の時代から永く長崎の山に自生していたのです」
――この松がこちらのお寺に植樹されたきっかけは。
「この松は、大樹園2代目園主で盆栽界の巨匠と言われた鈴木俊則氏が長く植培した名木。大樹園に移されたこともありましたが、再び長崎へ。ご縁あって2005年に、長崎から海路で當寺へ移ってまいりました。時代を経て数多の運命を乗り越え、名人の技によって見事な樹形を維持してきたこの松は當寺の宝です」
――先人に愛されてきた松なのですね。なぜ「波乗り船」という銘なのですか。
「江戸時代の古歌の『長き夜の 遠の眠りの みな目ざめ 波乗り船の 音のよきかな』より名付けました」
――確かに船のような形ですね。最後に、ご住職から読者の方へメッセージをお願いいたします。
「卯月は門出の季節です。今までとは違う環境に船出する皆様には、多かれ少なかれ体験したことのないことが起こってくるでしょう。ですが、人間は困難なことに出会うたびに磨かれ、成長できます。この五葉松『波乗り船』も、様々な困難な時代を永く生きてきた事と思います。この松のように世の中の荒波を乗り越えていただくように御祈念申し上げます。合掌」
歴史とともに歩んできた五葉松。その壮大さにパワーを感じずにはいられない。
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