大和版 掲載号:2018年2月2日号
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平成生まれの若い力【2】 鍵盤に乗せ、思い伝える 古西 夜香さん

文化

古西夜香さん
古西夜香さん
 生まれつき全盲で下肢にも障害を抱える古西夜香(こにし・やこう)さん(22)が先月21日、介護施設「ハッピー鶴間」で行われた認知症カフェでピアノの演奏を披露した。「原曲を聴くとすぐに弾ける」という抜群の音感で、会場からのリクエストに応えるなど、演奏はハンディを感じさせない。

 1995年に座間市で生まれた夜香さんは、生まれつき両目が見えない。手足が短いなど四肢も不自由で、知的障害も併せ持つ。

 4歳の頃から横浜の訓盲院、訓盲学院に通い、訓盲学院卒業後の現在は、平塚の地域作業所で月10日ほどの仕事をしながらグループホームで暮らしている。

 夜香さんは2、3歳の頃から音の鳴るものに興味を持ち始めた。母の友人で、幼少の頃から夜香さんの面倒を見ている上草柳に住む波田野純子さんによると、キーボードの操作を覚えると耳にした曲やメロディの音を鍵盤から探し、演奏するようになったという。

 10歳になると、ピアニストの上田浩司氏のピアノ教室に「弟子入り」。現在も2か月に1度、レッスンに通っている。

「緊張しないね。失敗しないので」

 原曲を聴くとすぐに弾けるという夜香さん。演奏したい曲はボイスレコーダー2台を駆使し、原曲と自身の演奏をそれぞれ録音し、音を探していく。レパートリーは数えきれない。好きな曲は『A列車で行こう』。「ハッピー鶴間」では、演奏予定の曲以外にも会場からリクエストを募り、夜香さんが生まれる前の歌謡曲や最近のアイドルのヒット曲にも的確に応えていた。

 楽譜も鍵盤も見えないのにピアノを弾く夜香さんに、関心と驚きを抱えながら、楽器を弾く参加者が集まってくる。人前での演奏について尋ねると「緊張しないね。失敗しないので」。そういって「失敗しないので」が決め台詞のドラマのテーマ曲を演奏してくれた。

音楽が繋ぐサポート活動

 昨年は横浜の杉田劇場で初のソロライブを開いた夜香さん。その活動は多くの人に支えられている。

 訓盲学院の教員で上田氏の一番弟子である林尚美さんも夜香さんのホームページを製作するなどサポートしている。

 演奏会の前には波田野さんの家に泊まり、本番に備える。送迎は波田野さんの次女の夫である前田亮一さんが担当。前田さんは上田氏に『一人での演奏では限界がくる』と言われ、自らカホーンという打楽器を学んだ。「ハッピー鶴間」では夜香さんとセッションも行った。

特製の補助ペダルを使って演奏
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会場からのリクエストにも応じる
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