バリアフリーダイビング推進委員会の代表を務める 近藤 勝三郎さん 上和田在住 73歳
障害者にとってのマイヨール
○…障害者にダイビングの魅力を伝えて間もなく30年。インストラクターやボランティアなど定期的にサポートしてくれるメンバーも増え、「よくここまできた」と感慨深げに微笑む。ただ、スポーツに限らず「日本の障害者対応は遅れている」と苦言を呈する。海外のように「いずれは障害者一人でも潜りに行ける環境ができれば」。そんな未来の礎を築くため、奮闘の日々はまだまだ続く。
○…終戦直前の生まれ。実家は京都。東京で育ち、親の転勤で中学の途中に小田原から大和へ。釣好きの父親と一緒に「ずっと海にいた」という幼少時代。進駐軍が潜っているのを見て「潜ってみたいな」と憧れを抱き続けた。東海大学を卒業してすぐにダイビングにのめりこむ。真鶴、房総、伊豆など時間を見つけてはダイビングスポットを巡った。「海は偉大。誰でも平等に受け入れてくれる。だから怖がらず、そして侮らず」と海の魅力を熱く語る。ダイバーの憧れ、故ジャック・マイヨール氏と一緒にダイビングをしたのも良い思い出だ。
○…大学時代は応援団に所属。当時の先輩や同級生は、今や大学の常務理事や監事を務めているという。障害者が練習するプールも「お前がやるなら」と二つ返事で協力してもらっている。
○…俳優の近藤正臣さんを思わせる佇まい。痩身で筋肉質に見える身体。今でも鍛錬に勤しんでいるのかと思いきや、普段の運動といえば境川周辺のウォーキング程度。「もう気力だけですよ」と苦笑。ダイビング同様、学生時代から好きなのがバイク。今でも重さ270kg、1200ccのハーレーを駆る。肌で感じる空気や匂いは「バイクでないとわからない」そうで、箱根まで走り、居眠りして海を見て帰ってくる、そんな自然と触れ合う時間が至福の時だ。
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