4月1日付けで大和市消防署長に就任した 永島 弘美さん 厚木市在住 59歳
次代へ繋ぐ、強い信念
○…消防職員歴40年。定年を間近に控えた最後の年に、大役を任命された。「今後活躍できる、勇猛果敢な心構えをもった人材を育成していくのが私の使命」と表情を引き締める。就任後、取り組み方針として署員たちに伝えた言葉は「考」の一文字。消防の目的は何か。自分はその目的達成に向けた努力ができているのか。目標設定や計画はできているのかを「考」える。40年間で培った、自身の信条だ。
○…「今でも鮮明に覚えている」と話すのが、1988年の全国消防救助技術大会。障害突破の部に出場し、大和市消防に初の優勝をもたらした。障害突破は、5人1チームになって、高い塀やはしご、ロープ渡りなどあらゆる状況を想定した障害をクリアしていく種目。「知識や体力は勿論、チーム力がいかに大切かを学べる良い経験でした」と懐かしそうに目を細める。
○…息子2人も消防士の道を選んだ。やりがいがあるが危険も付きまとう仕事を選ぶ2人に、「自分の人生だから」と反対はしなかった。妻は、中学時代の同級生。驚くことに、名前も血液型も同じ。それだけでなく、「私が予定日通りに生まれていれば、誕生日まで同じになっていたんですよ」と白い歯を見せる。自宅に届く郵便や役所に提出する書類など、夫婦で名前が同じなことに関するエピソードには事欠かないが、「困ったことは一度もない」のだという。
○…中学は野球、高校では柔道に明け暮れた。柔道は神奈川県で5位に入賞した実力。同僚と、綱引きで全国大会に出場したこともある。スポーツにも仕事にも共通する座右の銘は、『やる気の信念、負けずの根性』。「今の時代には合わないかな」と苦笑するも、「無くしてはいけない心構えだと思う」と一直線にブレない想いを語った。
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