教員生活の経験を生かしたホームページ「楽しい子育て」を開設した 田中 聡さん 市内渋谷在住 63歳
退職後も教え子を導く
○…子育てに関する自身の経験の開陳は「楽しくて仕方がなかった」教員生活を共にしてくれた教え子たちへのあふれる愛情が、ほとばしったもの。「生き物にとって子育ては重要で、楽しいこと」。至極当然で当たり前と思えるが、多くの親が悩む難題。そこに教職者として子どもたちと対峙した時と同じ優しい目線で、光を指し示す。退職してなお、「子どもたちのために」の思いは尽きない。ただ、親の心子知らず。ホームページの開設や更新は、フェイスブックでつながっている教え子や自分の子どもたちに紹介しているが「こちらが期待しているほど返ってこないね」と苦笑した。
○…市内西鶴間で生まれ育つ。父も中学校の教員だった。意識はしなかったが「伝わってくるものがあったと思う」と振り返る。大学は理系に進学。「物を相手にするより人を相手する仕事がしたい」と教職の道へ。ジャカルタで3年間日本人学校で勤務、大和中学校では同校の70周年記念に立ち会った。
○…37歳の時、家族でアスレチックに遊びに行った際、丸太から落下し足を複雑骨折。3か月の入院を余儀なくされた。しかし、災い転じて福となす。この時出会ったのがヨーロッパの教育者、ルドルフ・シュタイナー。入院中に読み漁った。授業に興味を持って貰えるよう工夫したり、”不良”と呼ばれた子どもたちを大切にしたり、学校行事の際、流行りの歌を歌ったり。その後の教育理論の礎となった。
○…今年、愛息、愛娘に相次いで赤ちゃんが誕生。文字通り「おじいちゃん」になった。自らの経験を伝える先は、教え子から、さらに先の孫の世代に。子育て真っ最中の家族を身近に抱え「また勉強しなくちゃ」と意欲が湧いている。
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